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国立ゆかりの作家らが「うちわ市」 香川産の同じ素材で個性競う

一点ものの手描きうちわは購入もできる

一点ものの手描きうちわは購入もできる

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 国立のギャラリー「ビブリオ」(国立市中1)で6月18日から、国立にゆかりのある著名人による手描きうちわ約70点を展示する「国立うちわ市」が開かれる。

本物の鈴が付く猫うちわ(赤枝由子作)

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 展示されるうちわは、香川県丸亀市から直送された、竹の骨に白い和紙を貼った同じうちわ素材を使って、国立ゆかり(在住、出身等)の多彩なプロ作家が制作。同じ素材を使って、作家らがいかに個性豊かな世界を表現するかが見どころ。作品によっては両面に絵が描かれ、うちわならではの楽しみがある。

 7回目となる同展は、都内の美術館で個展を開くような人気作家が「地元のイベント」として気さくに参加しているのも人気だという。人気絵本作家の村上康成さん、降矢奈々さん、はたこうしろうさん、つきおかゆみこさんらの作品が毎年注目を集めている。絵本作家のつきおかゆみこさんは「外出自粛で家にいる時間が増え、例年よりもさらにじっくり作品に向き合えた」と話す。

 銭湯ペンキ絵の第一人者・丸山清人さん(84)は今年も和紙にペンキで富士山を描いた作品で参加。今年初参加は、「おふろやさん」「やこうれっしゃ」「がたごと がたごと」など繊細で抒情的な作品で知られるベテラン絵本作家の西村繁男さん。

 イラストレーターの赤枝由子さんは、今年もユニークな「猫うちわ」を展示。日本画の技法で描かれた和猫たちの首には本物の鈴が付く。赤枝さんは「家にこもっている間にも確実に季節は変わっている。少しでも涼しい気持ちを味わってもらおうと今年もうちわの中の猫に小さな鈴を付けた」と話す。

 同ギャラリーの店主、十松弘樹さんは「心配されていたコロナ禍だったが、緊急事態宣言解除になり、予約制や通信販売などの対応を行い開催できることになった。毎年、夏の訪れを告げる当展示会。国立ゆかりのプロ作家たちが魂を込めて描いたうちわで季節を感じ、暑い夏を乗り切っていただければ」と呼び掛ける。

 開催時間は11時~19時。水曜定休。入場無料。今月30日まで。今年は「密」回避のため、6月18日・19日は事前予約定員制(予約無しでは入場不可)。6月25日~30日の5日間限定で通信販売も行う。詳細は6月10日、ホームページで発表する。

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