また来春、立川駅北側「みどり地区」のヤギ冬休みに

出発前、別れを惜しむ

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 立川駅北側の「立飛ホールディングスみどり地区」(立川市緑町3)で除草作業に励んでいたヤギたちが11月30日、今年の同地での「勤務」を終え、冬を過ごす牧場に帰った。

今年6月にうまれたジュン

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 立飛ホールディングス(栄町6)が、同社の所有する「みどり地区」の除草作業をヤギに依頼するのは今年で2年目。今年も「那須りんどう湖レイクビュー 那須高原牧場パーク」(栃木県那須町)と、タレントの清水国明さんが運営する「自然暮らし体験村 森と湖の楽園」(山梨県富士河口湖町)、「ありが島」(山口県周防大島町)から計21頭が同社総務部に「出向」し、同地の除草作業に当たった。

 ヤギたちの着任は4月。熱心に除草作業に取り組んできたが、同敷地沿道から同地区の草以外の食べ物を与える人がいたことから一部のヤギが体調不良になった。同社ではヤギのために警備員を配置し、食べ物を与えないよう呼び掛けも行ったが状況は改善されず、専門家による健康診断の結果、8月末から治療や休養のため全頭が「休職」することとなった。同社には、ヤギたちを心配する声や「いつ戻ってくるのか」といった問い合わせが多く寄せられたという。11月1日からは、除草エリアをこれまで自転車置き場として市に貸し出していた区画に限定し、10頭が復帰を果たした。

 11月30日には「勤務」を終えた10頭を、仲間の待つ同パークへ送り出した。同敷地沿道には通り掛かって様子を見学する人だけでなく、ヤギたちが休暇に入ることを知り駆け付けたという人の姿も。「よくヤギたちの姿を見に来ていて、いつも癒やしてもらっていた。みんな元気でまた戻ってきてほしい」とヤギたちを見送るために国分寺市から来たという女性。インターネットでヤギたちが帰る日を知り、親子で府中市から見送りに来たという女性は「さみしい」と目を潤ませた。

 同社総務部総務課の担当者は「同地区の草以外の食べ物のために体調を崩してしまったり、季節外れの雪が降ったりと、ヤギたちにとって厳しい1年となってしまったが、予想を上回る成果を残してくれた。11月に静養を終え戻ってきた後も熱心に除草に取り組んでくれた結果、11月後半には草不足になり、追加で牧草を投入することとなった」と振り返る。

 「ヤギたちを見守り、かわいがってくださった皆さまにお礼申しあげたい。2年目ということもあり、成長した姿をご覧いただけて、ヤギたちもうれしかったのでは。ヤギたちは冬の間、十分休養を取ってまた来春帰ってくる予定。来年も温かく見守っていただければ」とも。

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