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国立のギャラリーで「銭湯図解」原画展 銭湯への愛に満ちた30点

塩谷歩波さんの高円寺「小杉湯」図解

塩谷歩波さんの高円寺「小杉湯」図解

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 国立の「ギャラリービブリオ」(国立市中1、TEL 042-511-4368)で11月3日から、塩谷歩波(えんや ほなみ)さんの「銭湯図解」原画展が開かれる。

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 塩谷さんは設計事務所勤務時代に、激務のため体調を崩し休職。休職中に銭湯に通い心身をリラックスすることで回復に至ったこともあり、銭湯への恩返しとして「銭湯図解」を描き始めたという。インターネットで公開したところ大きな話題を呼び、現在スタッフとして勤務する「小杉湯」(杉並区)で8月、パネルによる「銭湯図解展」を開いた。同ギャラリー代表の十松弘樹さんは「評判を聞いて展示を見に行き、その面白さに衝撃を受けた。また、制作中の作品を見て、発色や線の表情が格段に違い、これは絶対に原画で見たいし見せなければいけないと思った」と振り返る。

 同展では首都圏の銭湯を中心にした「銭湯図解」の原画約30点に加え、銭湯でのイベントのポスター原画も展示する。塩谷さんはイラストレーターとしても活動し、「旅の手帖(てちょう)」に「百年銭湯」のタイトルで連載も行っている。3日11時~19時と5日・12日の13~19時には塩谷さんが在廊し、新作や雑誌連載の制作風景を披露する予定(時間は前後する可能性あり)。期間中、会場限定のポストカード付きのオリジナルTシャツ(カワウソ、シロクマシリーズ)の販売も予定する。

 十松さんは「元設計事務所勤務ならではの緻密で正確なパースと、銭湯への愛に満ちた温かな人物描写と洒脱(しゃだつ)なキャプションが魅力。見ると銭湯に行きたくなる」と話す。「人の『生き方』『働き方』などについての示唆にも満ちた作品。体を壊し命を縮めるような働き方から自分本来のペースの働き方をして、その作品を通して人にも安らぎを与えていると思う」とも。

 「銭湯を新たな視点で見ることができ、銭湯の多様性も知ることができる。ウェブや印刷では見ることのできない繊細な線や鮮やかな色を原画で味わっていただければ」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は11時~19時、入場無料。水曜定休。今月12日まで。

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