パンチ工業株式会社が、ラボラトリーオートメーション(以下、LA)領域に本格参入します。当社は、装置の構想段階から研究者や分析技術者と伴走し、最適な自動化装置を提案。ファクトリーオートメーション(以下、FA)領域で培った装置製造技術、操業50年の金型部品事業で培った高い金属加工技術を生かし、研究・分析現場の業務効率化と品質向上を支援します。
また、自動化領域に特化した特設サイトも開設しておりますので、こちらもご覧ください。
特設サイトはこちら

特設サイト
試薬の分注、細胞の培養、データの収集など、これまでは手作業で行われてきた実験室の作業を自動化することを指します。実際の研究・分析に至る前のこれらの作業を「前処理」と呼んでおり、実作業時間の6割はこの前処理といわれています。
研究・分析現場の工業化を進めることで、研究者がより高度な解析や思考に集中できるようにするための技術です。
欧米の研究・分析現場ではLAの導入が進む一方、国内では導入が進んでいるとはいえない状況です。現場の研究者に自動化装置の知見が少ない場合が多いことや、既製品の販売が中心で構想の段階から相談可能なメーカーが少ないこと、現場独自の機材や実験器具に対応できるカスタマイズ性が少ないことが理由に挙げられます。
パンチグループでは、FA分野で培った装置の構想設計や仕様作成のノウハウを生かして、仕様の固まっていないヒアリングの段階から、現場に寄り添った自動化システムのご提案が可能です。
パンチグループは1975年に創業した金型部品メーカーです。これまでに培った精密金属加工の技術を生かし、また、労働人口の減少により成長する自動化・省力化市場に貢献するため、2022年に策定した中期経営計画からFA事業を新たな成長エンジンに設定しました。2022年10月には、北海道にある自動化装置などの設計を行っている株式会社ASCe(アスク)をグループ会社化。展示会への出展なども積極的に行っており、売上は徐々に伸長しています。2025年5月に策定したパンチグループの長期ビジョン「Vision60」では、自動化ニーズの高まりも受け、FA事業を「社会の多様なニーズに貢献するための成長力」と位置付け、より一層注力する方向性を示しました。
◆構想の段階から一貫した伴走支援
仕様書をお客様で作成するのが難しい場合でも、実作業を現地で確認し、実験・分析工程をFAの観点から分析します。装置の構想立案に必要な要件定義を研究者と共同で行うことで、研究者のノウハウとFA技術知識のギャップを解消します。工程分析~自動化(装置)構想立案~仕様書の作成~設計・製造までを一貫して支援します。

HPLC(高速液体クロマトグラフ)前処理操作の工程分析事例(サンプル)
◆現場に合わせた装置をカスタマイズ対応
パンチグループが提供するラボ自動化装置の一つ、自動分注装置では、お客様が日常的に使用しているピペット等の実験器具や、ラックなどの治具に合わせたカスタマイズが可能です。これにより、お客様自身で精度の校正ができるようになり、現場の運用負荷の軽減が期待できます。
また、多様なモジュール*の中からお客様のご要望に合った機能をカスタマイズで追加・変更することが可能です。
*パンチグループ自動分注装置に搭載可能なモジュール例
・希釈工程
・溶液調製工程
・重量測定
・バーコード読取
・チューブ画像識別
・キャップ開閉栓
・転倒攪拌/バイブレーション/超音波洗浄
・加温/冷却
・固相抽出
他にもご要望に応じたモジュールの追加がご相談可能です。
◆最適なコストパフォーマンス
各処理モジュールや搬送系をシンプルな機構で設計することで、コストと性能の最適バランスを追求。また、創業50年を迎えた金型部品メーカーの金属加工技術を生かし、装置精度を支える治具やカスタム部品を自社で設計・製造し、安定供給することが可能です。
◆消耗部品等のメンテナンスサービスも対応
3D計測技術を使ったメンテナンスサービスで、既存装置の設備消耗部品等の量産供給も可能です。現物を3Dスキャナで計測し、CAD図面の作成から部品の加工まで一気通貫で行っています。既に装置は導入しているが保守部品が高額、取り寄せに時間がかかるといった問題にもご対応いたします。
現場の装置メンテナンスにおけるコストダウン、生産改善のご提案も行っています。

スキャンした部品データ

スキャナカメラ
自動分注装置のデモ機にて実演を行っており、実際の動作確認が可能です。
様々なチューブに入ったサンプルを転倒攪拌し、開栓、分注等の操作を行います。チューブの蓋の形状を画像識別することで蓋を回転させるスクリュー式、押し引きする圧入式双方の開栓方法に対応しており、複数種類のチューブが混在する現場でも活躍。お客様が日常的に使用しているピペットで分注を行えるため、均一かつお客様に合わせた精度での分注が可能です。
デモ機の確認を希望する場合は、本件問い合わせ先までご連絡ください。

自動分注装置デモ機イメージ
・HPLCの前処理自動化
→2人分の作業(16時間/日)を省人化し、手作業による精度のバラつきを解消!
・有機合成プロセスの自動化(材料開発・創薬開発分野)
・分析装置(HPLC、ICPなど)の前処理自動化
・バイオ製品(抗体精製)の製造、受託分析サンプル前処理の自動化
詳しい事例は
特設サイトをご覧ください。
社名:パンチ工業株式会社
代表:代表取締役/社長執行役員 森久保 哲司
所在地:東京都品川区南大井6丁目22番7号 大森ベルポートE館5階
上場:東京証券取引所 スタンダード市場(6165)
創業:1975年
売上高:408億円(連結・2025年3月期)
従業員:3,463名(連結・2025年3月末)
企業サイト:
https://www.punch.co.jp/
公式YouTubeチャンネル:
https://www.youtube.com/@punchindustry_official
事業内容:金型部品、自動化装置及びその周辺部品、特注機械部品等の製造・販売
社名に込められた意味:
創業の製品であるプリント基板用穴あけパンチの「パンチ」と、活力にあふれた「パンチ」の効いた会社という意味が込められています。
会社ロゴマークに込められた意味:
ゲンコツマークは「商品である金型用パンチ/ピンと企業としての勢い」、斜線は「稲妻のごとく業界に新風を送らんとする」意気込みを表現しています。
<お問合せ先>
パンチ工業株式会社 FA事業部
メール:pn-fa_service@punch.co.jp
Webサイト:
https://punch-fa.com/