国分寺市のひかりプラザ(国分寺市光町1)で12月13日、毎年恒例となる展示新幹線車両の大掃除が行われた。
同施設に展示されている新幹線試験電車951形は1969(昭和44)年に製造され、1972(同47)年に時速286キロのスピード新記録を出した車両。1991年に鉄道総合技術研究所から寄贈された。
清掃作業当日は気温の低い中、子どもたちを中心に35人が集まり、新幹線の車体のから拭きとワックスを使った水垢(みずあか)取り、掃き掃除などを行った。作業終了後、参加者には豚汁と焼き芋が振る舞われた。
年2回の清掃作業を行っているのは「ひかり新幹線おやじの会」。寄贈されて10年以上になる新幹線車両が痛んでいることに心を痛めた幼なじみの伊東裕之さんと森田直樹さん。「地域のシンボルである新幹線がボロボロでは、子どもたちが夢や希望を乗せられない。市で塗り替えできないなら自分たちでするのでペンキを買ってほしい」と直訴したという。その後、塗り替えを市が行い、作業が完了した2005年3月に350人が集まりリフレッシュイベント行った。イベント実施時に、地元の同級生などに声を掛け集まったのが会の始まりという。メンバーは新幹線開通の1964(同39)年生まれを中心に現在12人。
森田さんは「会の規約に新幹線の掃除を通じての相互啓発、次代を担う子どもたちの健全な育成とまちづくり・ふるさとづくりへの寄与がある。今年の10月には地域を盛り上げる目的で『ひかりまつり』を実施した。今後もまちが元気になる企画を考えていきたい」と意欲を見せる。