立川市富士見町にある「富士見商店街振興組合」「南富士商店会」「西立商店街振興組合」の3商店街が共同で街路灯のLED化に取り組み、電気料金の経費削減と二酸化炭素の削減を進めている。
「理事長に就任した時から、街路灯の電気料金が商店街の経費を圧迫しており、何か対策を講じる必要があると考えた」と話すのは西立商店街振興組合理事長の坂村さん。2009年には試行的実験事業として、西立商店街の街路灯34本のうち300ワット白熱球10個を22ワット省エネ球に交換し、定額電灯契約を300ワット10口から40ワット10口に変更したところ、電気料金の50%削減を実現した。
そこで隣接の2商店街にも呼び掛け、昨年7月には3商店街共同で「立川エコ倶楽部」を設立。街路灯を全てLEDに交換し、電気料金の圧縮と二酸化炭素削減を図る取り組みを事業計画化した。同8月には、経済産業省国内クレジット認証委員会へ事業申請書を提出し、受理。今年9月には3商店街の計114本の街路灯の電球を全てLED化。LED化に要する総工事費約1,600万円のうち9割は、東京都と立川市の補助金で賄った。「その結果、現在電気料金が50~75%程度まで削減でき、二酸化炭素は年間42トンの削減を見込んでいる」という。
「現在使用しているLED電球は黄色電球。これまでは白熱球だったが、温かみのある電球色に変わったことで商店街全体の温かみも増し、近隣住民の皆さんにも好評を得ている」と坂村さん。「特に今年は震災や原発問題で電力削減に向けた取り組みが注目を集めている。街路灯のLED化によって商店街でも電力削減に大きく貢献することができる」という。
「今後はこの事業をモデルケースにして、立川市内外の他の商店街への普及に努めたい。街路灯のLED化による電力使用の圧縮とそれに伴う二酸化炭素の削減と国内クレジットの創出を通じて、地球環境に配慮した商店街の振興への取り組みを一層推進していきたい」と坂村さん。