立川の匠が印章制作-唯一無二の手彫りにこだわり

印章を彫る間宮さん。彫るものの材質によって「木口刀」「鉄筆」「ゴム刀」を使い分ける。

印章を彫る間宮さん。彫るものの材質によって「木口刀」「鉄筆」「ゴム刀」を使い分ける。

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 立川駅南口の印章店「間宮寿石堂」(立川市柴崎町3)で、現代の名工・間宮壽石(まみやじゅせき)さんが手彫りで印章を作り続けている。

直径数センチの円の中に間宮さんの世界が広がる

 浅草で印章店を営んでいた祖父、立川で「間宮寿石堂」を構えた父に続き3代目となる間宮さん。「戦後、父が立川駅北口にあった『宝山堂』からアメリカ軍の仕事があると声を掛けてもらったのが立川へ来たきっかけ。米軍基地の兵士らから注文を受け、英語サインの印章も作った」と当時を振り返る。

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 間宮さんが、父親の下で修業を始めたのは中学2年生のとき。1971(昭和46)年に国家資格である一級技能士に合格。その後、全国技能グランプリで優勝するなど数々のコンテストで入賞、2007年には厚生労働大臣より「現代の名工」として表彰を受けたほか、2011年には黄綬褒章を受賞した。

 2ミリの幅に11本の線を彫ることができるという間宮さんの印章は精巧で美しい。「手彫り」にこだわり、店で取り扱う「実用印」「遊印」「彫りゴム」全てを手彫りで制作する。「手彫りには機械彫りにはない力強さがある。文字の太さ・細さ、強弱、デザイン、二度と同じものはできない。唯一無二のもの」。

 「今は、一日中やっていても飽きない」という間宮さん。「実は『山田』という名前は彫るのが難しい。字はシンプルで、2つの画数も同じ位。流す所、くずす所がなく、普通に彫ると活字体のようになってしまい面白みがない。デザインは彫師のセンス。こういう文字が、腕の見せどころ」と楽しそうに語る。

 現在は、東京都が実施する若者が職人の下でものづくりを体験できる「職人塾」の塾生の受け入れや、立川市で開催される商店主が講師となって役立つ知恵やコツを教える講座「街ゼミ」の講師など、後進の育成や技術の継承、手彫り印章の認知向上にも努める。

 今月28日には、原宿「iKI-BA 粋場」(渋谷区)で行われる日本の職人と伝統技術を紹介するイベント「日本の手仕事 『知られざる印章の世界~Wonderful Japanese Seal Impression World~』」にゲスト参加。印章制作の実演やトークショーで手彫り印章の魅力を伝える。

 店舗の営業時間は9時~18時。土曜・日曜・祝日定休。28日のイベントの開催時間は16時30分~19時。詳細は主催の「YOROZu PROJECT」のサイトで確認できる。

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