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国分寺で「リユース」がテーマのハンドメード展示会 無観客ライブ配信も

廃棄物のリユースをテーマにした一点物のバッグやポーチを展示する「CUT」展

廃棄物のリユースをテーマにした一点物のバッグやポーチを展示する「CUT」展

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 国分寺のギャラリー「オペードスペース東京」(国分寺市本町1)で7月17日~19日、ハンドメードブランド「きびるアクション」の展示会「CUT展」が開かれる。

廃棄されるはずだった端切れ=「端切れ」を人の手で生まれ変わらせたアップサイクルなポーチ

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 2013(平成25)年の開業以来、東南アジアや中南米、アフリカの素材を使ったエスニックテイストの布バッグを製造している同ブランド。販売は3カ月に1回のペースで開いている展示会とオンラインが中心で、近年は百貨店やセレクトショップでの企画販売やアパレル企業とのコラボレーションなども行っている。

 今回のテーマは「リユース」。昨年から埼玉、東京の福祉施設と協業し、バッグ製造中に出る端切れを縫い合わせた素材作りを始めた。この取り組みから生まれた「CUT」というシリーズ展開のアイテムを中心に、アップサイクルバッグ70点とポーチ60点を展示する。

 商品は全てオリジナルの一点物。完成まで1つのポーチに10人近い人の手が携わっている「布のかけらを集めたポーチ」、捨てられる布をタイダイ染めで蘇らせ、東南アジアのコーヒー袋と合わせたレジャーバッグ、蔵と共に処分される予定だった八王子織物を使った和のバッグなど、廃棄物の循環や手仕事の尊さなどを「ファッショナブルなアート」として表現できないかと模索しながら生まれたシリーズだという。

 国際ボランティア団体を通して現地の作り手から素材を買収したり、国内の布コレクターから古布を譲ってもらったりしながら、各国の伝統的なデザインやその土地に由来するテイストを積極的に取り入れ、地域色のあるバッグを作っている「きびるアクション」。「きびる」は代表で作家の武堂詠子さんの故郷である博多の方言で「結ぶ」の意味だという。「ハンドメードに目覚めたのは、子どもの入園グッズ作りがきっかけ」と武堂さん。「ママ友とグループを作ってガレージセールを企画したところ、大成功。前職が情報誌の編集者だったので、企画や進行、広報活動などが集客につながったと感じ、ものづくりと企画を仕事にしようと思った」と経緯を振り返る。

 最終日の展示終了後、シンガー・ソングライターの大森洋平さんを招き、ミニトークと無観客ライブ配信を行う。「リユースは手間も時間もかかる作業。安価な大量生産品を見ると心が折れることもある。そんな時に大森さんの弾き語りの映像を見て、『繰り返す歌が明日を変えていく』という歌詞が心に刺さり勇気付けられたので、私に関わる人たちにもぜひ力を与えてほしいと思いオファーした」と武堂さん。「今はコロナ禍をきっかけに、多くの人がいろいろな価値観を見直し始めている時。こんな時だからこそ、ものづくりを通して人に感動を与えるストーリーをお届けすることをミッションにしている私たちの作品を、ぜひ多くの方に見ていただければ」と意気込みを見せる。

 新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、会場は適宜、換気とアルコール消毒を行う。来場者にはマスクの着用とソーシャルディスタンシングを呼び掛けている。

 開催時間は11時~17時。入場無料。

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