ヒップホップのスクラッチDJがライブイベント-立川の楽器店で

写真はDJ KEN-ONE(ケンワン)さん

写真はDJ KEN-ONE(ケンワン)さん

  • 0

  •  

 立川のイシバシ楽器店(立川市曙町2、TEL 042-528-1484)で8月17日、DJ KEN-ONE(ケンワン)さんによるライブイベントが開催された。同イベントは、AV機器ブランド「DENON」(中央区)とイシバシ楽器の企画によるもの。

[広告]

 KEN-ONEさんは、主にヒップホップのDJ技術である、レコードを手でこするように前後させてリズムを刻む「スクラッチ」パフォーマンスや、足元にフットサンプラーを置き、自分の演奏したスクラッチを多重録音することによって曲を構築するスタイルで有名なターンテーブリスト。高校時代にヒップホップカルチャーに興味を抱いたことがきっかけでDJを始め、当初は曲と曲をつなぐ「ミックス」DJやラップをしていたが、「良い曲には良いスクラッチが入っていることに気づき、この技術を極めたいと思った」という。

 2000年、世界的規模のDJバトル「DMC WORRD DJ CHAMPIONSHIP」初出場で日本2位となり、2006年に「第1回UNKNOWNオンラインバトル」で優勝、伝説的存在であるスクラッチDJ Q-BERTのライブDVDに日本代表として出演を果たす。DJ BAKUが主催するイベント「KAIKOO」から今年4月にリリースされたオムニバスアルバム「KAIKOO PLANET」にも参加しており、近年はクラブでのDJや、スクラッチセミナーの講師を務めるほか、「DENON DJ」として全国各地でイベントを開催するなど、精力的に音楽活動を行っている。

 同ライブはDENON新製品のデモンストレーションイベントで、店頭特設ステージと同店内でのパフォーマンスの2部構成。ライブ当日は小雨が降り、開始直後は人通りもまばらな状況だったが、ビートルズの有名な楽曲にヒップホップのビートをリミックスするなど、機材やスクラッチ技術についてのわかりやすい解説や、フリースタイルの曲演奏に足を止める人が増え始め、10代から親子連れまで、幅広い年齢層の通行人らがKEN-ONEさんのパフォーマンスに見入った。中には事前に同イベントの告知を知って駆け付けたというグループも。

 約30分の野外ライブ終盤、音量が上がって鋭いスクラッチが連続で披露されると、DJブースに近づいてKEN-ONEさんの手元をのぞき込んだり、「すごい」と声を上げて携帯電話のムービー映像を録画したりする光景が見受けられたほか、踊り出す観客の姿も。同店に買い物に来て偶然通りかかったという20代の男性は「普段はロックを聴いているが、ジャンルが違ってもすごい音楽だと思う。間近で見られて光栄」と感想を寄せた。

 デモンストレーション終了後は各回とも観客からの質問に答え、自宅でDJを練習しているという観客らに直接指導する一幕もあり、終始和やかな雰囲気だった。

 「クラブなどでのイベントと違って、野外でDJをするのは緊張するが、お客さんが集まってくれてうれしい」とKEN-ONEさん。「これからも、スクラッチという自分の得意分野を生かした独自のスタイルで音楽活動を展開し、多くのシーンに広めていきたい」と抱負を語る。

アコースティックギタリスト・岸部眞明さん、立川でインストアライブ(立川経済新聞)「アーティストの巡り合い」テーマに音楽イベント-鶴舞のクラブで(サカエ経済新聞)DJ KEN-ONEイシバシ楽器 立川店

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース