立川文化芸術のまちづくり協議会が12月4日、コトブキヤホール(立川市緑町)で設立10周年記念講演「ARTS COUNCIL TACHIKAWA(アーツカウンシル タチカワ) 立川市の文化 私たちの未来」を開く。
同協議会は、2004(平成16)年に制定された立川市文化芸術のまちづくり条例の理念に基づき、文化芸術の育つ環境づくりを目的として、2009年12月に設立。立川市の文化芸術のまちづくり事業を推進していくため、補助金による市民団体への支援を行うことからスタートした。現在は、企画運営委員会を中心に、文化団体、大学、企業、地域、行政間の交流および連携を強化しながら、自主事業なども立ち上げ、「文化芸術の育つ環境づくり」を推進している。10周年を迎えたがコロナ禍もあり周年事業を延期してきたが、このほど開催を実現させた。
「アーツカウンシル」は、文化芸術振興に取り組む専門的組織のことで、近年、日本でも全国各地でアーツカウンシルを設立する動きが進んでいる。同講演では、日本の先行事例などを参考に未来の立川の文化芸術のあり方を考える。
1部では文化政策研究者の太下義之さんによる基調講演「50分de文化政策 -50分で日本の文化政策を読み解いてみる-」を行う。太下さんはこれまで、同志社大学国際日本文化研究センター客員教授として、日本芸術文化振興会「日本博」アドバイザーや文化経済学会<日本>理事、文化政策学会理事、あいちトリエンナーレのあり方検討委員会委員(2019年度)、など文化政策関連の委員を多数兼務している。
2部では太下さんをはじめ、立川市にゆかりのある武蔵野美術大学名誉教授の今井良朗さん、国立音楽大学准教授の瀧川淳さん、ウドラ夢たち基金副代表の新海きよみさん、立川市産業文化スポーツ部長の井上隆一さんらをパネリストに招き、たちかわ創造舎ディレクターで舞台演出家の倉迫康史さんの司会によるパネルディスカッションを行う。2部終了後、登壇者と参加者の交流会も行う。
同協議会企画運営委員会の高木誠さんは「立川市は現在、多摩地域でアートや文化に先進的に取り組んでいる。これからの新しい一歩となるこの機会に、ぜひ市内外から多くの方にご参加いただけたら」と呼びかける。
開催時間は14時~17時。定員150人。参加無料。