立川税務署で12月14日、税についての作文や標語で受賞した小中学生が一日税務署長を務めた。
租税教育の充実を目的に、税に関する作品の募集事業を行った同署。立川税務署管内では「税についての作文」は、中学校34校から3645編、「税の標語」は同33校から1万151点、「税の絵はがき」は18校の小学校から1054点の応募が、それぞれあった。
一日税務署長を務めたのは、阿保唯花さん、田中蒼衣さん、根本美優さん、齋藤達海さん、島田真緒さん、俊長杏那さんほか。立川税務署長から委嘱状を渡された受賞者は、作品の発表のほか、名刺交換、模擬決裁、立川税務署内の視察といった署長業務を行った。
そのうち、国税庁長官賞を受賞した国立音楽大学附属中学校3年の阿保さんは「驚きと発見を求めて」を発表。「たばこ税によりたばこの消費を抑制し、健康を守る側面があるなど、税にも色いろいろな役割があることを知ることができた。作文を通じて、普段の生活の中でも税に感謝することができるようになった」と話した。
昭島市立昭和中学校3年の田中蒼依さんは、大阪万博を楽しみにする祖父の姿から先人が築いた国の軌跡を書いた「万博と祖父」で東京国税局長賞を受賞。「戦後の人たちが、国や地方を支えて頑張ってくれたおかげで、今は安心・安全・平和に暮らすことができると知ってもらいたいという思いで書いた。税は社会を支えて未来を見せるもの」と話した。
一日税務署長のたすきをかけて記念撮影を終えた受賞者は「税務署について知ることができ良い体験となった」「人生で初めての名刺交換は緊張したが、社会人の練習となる経験ができた」と、それぞれ笑顔を見せていた。