オリオン書房ノルテ店(立川市曙町2、TEL042-522-1231)で8月17日、写真家の仲田千穂さんの写真展が始まった。
仲田さんは、1982(昭和57)年京都生まれ。成安造形短期大学服飾文化学科卒業。スタジオ七彩工房在籍。2004年広告写真協会新人写真家賞受賞、コダック最優秀新人賞受賞。資生堂、ワコール、ショーメ、フェンディなどの企業広告撮影のほか、ショートフィルムフェスティバル公式カメラマンとしても活躍。シンガーソングライター熊木杏里の撮影に携わるなど、さまざまな分野で活動中。
今回は、昨年仲田さんが発売した写真集「特攻花」に掲載されている写真をメーンに展示。特攻花とは、沖縄に出撃する若い特攻隊員たちに娘たちが渡していた野の花のこと。花も一緒に散っていくのは忍びないとの思いからか、隊員たちはその花を落とし、飛び立っていったと言われているが、今も毎年島の滑走路周辺に群生して咲くため、島の人たちは「特攻花」と呼び、「平和を願う花」として大切に見守っているという。仲田さんが19歳の時にこの話を初めて聞き、以来喜界島をたびたび訪れ、人々の話を聞き、9年間におよび写真を撮り続けたそう。
21日16時から仲田さんによるトークイベントとサイン会も行われる。同店担当の堤さんは「写真一枚一枚から、赤くもえる花々の祈りや思いがこめられているのを感じる。仲田さんご本人から話を聞くまたとない機会なのでぜひ足を運んでほしい」と話す。
写真展の開催時間は10時~20時。入場無料。23日まで。