昭島の被災動物のシェルター、一般社団法人「RJAV被災動物ネットワーク」(昭島市中神町2)は毎週土曜日に里親探しの譲渡会を開いている。
同ネットワーク代表の佐藤厚子さんは東日本大震災後の2011年6月から福島県に入り、警戒区域の犬猫の保護を行ってきた。同12月、郡山市で保護動物のシェルターを開設。昨年2月に二本松市にシェルターを移転し、立ち入り禁止区域の動物の保護と給餌活動を行ってきた。現在は昭島市で70匹の犬猫の保護と里親探しを行っている。
「保護したからには絶対に一匹も死なせないという覚悟で運営している」と佐藤さん。14匹は定期的な投薬や検査が必要であり、エイズと白血病のダブルキャリアの譲渡の難しい猫もいる。「シェルターの維持費、治療費、えさ代、消耗品代などで毎月35万円の出費があり、自費での継続は厳しい。動物の生命維持のためのカンパや、シェルターを支えてくれる会員、散歩や世話を手伝ってくれるボランティアスタッフも募集している」という。
佐藤さんは阪神淡路大震災・東日本大震災と2つの救護活動の経験から「災害時にはペットと同時・同行避難をする。飼い主とペットをひも付けし、飼い続けられるか放棄するかを明確にする。もしもの時に預かってもらえる遠方の場所を日頃から準備しておくことが、不幸な動物たちをつくらないために大事」と訴える。
「若いペットを望む方が多いのが現実だが、想像を絶する厳しくつらい経験をしてきた犬猫ばかりなので、その点を理解していただいて温かい家庭で迎え入れてもらえれば」と佐藤さん。
譲渡会や支援金募集の詳細はホームページで確認できる。