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小平・平櫛田中彫刻美術館で夏季展示-奥村土牛ら来訪者の所蔵作品

左から平櫛田中・濱田庄司・右から2番目がバーナード・リーチ。邸宅にて

左から平櫛田中・濱田庄司・右から2番目がバーナード・リーチ。邸宅にて

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 小平の平櫛田中(ひらくしでんちゅう)彫刻美術館(小平市学園西町1)で現在、同館を訪問した芸術家の作品を中心とした夏季展示が開かれている。

玉川上水沿いの平櫛田中彫刻美術館

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 同館は日本近代彫刻の巨匠・平櫛田中が1969(昭和44)年に新築した邸宅で、平櫛が数え年98歳だったことにちなみ「九十八叟院(そういん)」と名づけられた。平櫛の作品を保存・展示し、その功績をたたえるとともに市民文化の向上を図ることを目的として1984(昭和59)年に「小平市平櫛田中館」として開館した。

 1994年に展示館を新築、後に遺族から作品の寄贈を受けたことを機に、2006年に「小平市平櫛田中彫刻美術館」に変更した。平櫛の彫刻、書、資料を中心とする通常展示のほか、平櫛と関係の深い作家の作品紹介を中心とする特別展を2年に1度、開催する。

 同展では、平櫛と親交を持ち、邸宅を訪問した日本画家の奥村土牛(とぎゅう)、前田青邨(せいそん)、陶芸家の濱田庄司、バーナード・リーチなど平櫛が所蔵していた作品を展示する。小平市教育部生涯学習推進課生涯学習担当の藤井さんは「田中は100歳の祝賀会で『制作が忙しいから訪問するな』と言って場を湧かせた。訪問者を調べてみると、日本を代表する芸術家たちが名を連ね、その交流を紹介することができればと面白いと思った」と話す。

 「いずれも日本を代表する芸術家で、田中への情愛が感じられ、ほかの展覧会向けの作品とは違った魅力がある。著名な芸術家がこの地を訪れたことは今となっては知る人もいないが、小平市の歴史の一ページとして伝え残していきたい。ぜひ多くの方にご覧いただければ」と来館を呼び掛ける。

 開催時間は10時~16時。火曜休館(祝日の場合は翌日)。入場料は一般300円。8月24日まで。

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