書籍「薔薇は生きてる」21年ぶり復刊-芥川賞・川上未映子さんも絶賛

中村佑介さん装画の表紙

中村佑介さん装画の表紙

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 書籍「薔薇は生きてる」が2月22日、創英社(立川市若葉町1)から刊行された。

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 同書は、肺結核のため16歳の若さで亡くなった山川彌千枝さんの遺稿集。山川さんが8歳から亡くなるまで書きつづった散文、短歌、日記、書簡、絵などを収録している。初版は1935年で、歌人でもある山川さんの母親が発行し、その後も版元を変えながら発行し続けたが、1988年の刊行を最後に絶版となった同書を今回同社が21年ぶりに復刊した。

 復刊のきっかけは、2年ほど前に雑誌「ダ・ヴィンチ」紙上で同書を紹介した芥川賞作家の川上未映子さんの記事。その記事に記載されていた山川さんの短歌を読み「亡くなってから50年以上経過しているが、現代人も共感できるのでは」(同社担当者)と確信したという。ただし、すでに絶版から20年以上が経過し、古書店でも入手が困難だったが同書の一部を公開しているサイトで内容を改めて閲覧。さらに、山川さんの遺族を探しあて、復刊の承諾を得た。

 復刊にあたり短歌については歌人の穂村弘さんが解説を執筆。さらに、日記や散文については文筆家の千野帽子さんが、そして彌千枝さんの文章が持つ不思議な明るさを川上未映子さんがそれぞれ解説。同書の帯のコメントは、自身の写真集に同書の散文の一節を挿入するほどのファンである女優の緒川たまきさんが執筆。挿画は、イラストレーターの中村佑介さんが担当。「前作は資料集的な色合いが強かったが、これらの強力な布陣に助けられ、山川さんの作品により焦点を当てた構成となった。開花することなく途切れてしまった才能の一端や山川さんのしなやかで強い生き方に感銘を受けていただけるのでは」(同社担当者)と話す。

 さらに、同社担当者は「たびたび復刊されてきた本なので、非常に幅広い層に読んでいただけると思う。かつての文学少女から、現代の若い読者にも手に取っていただきたい。解説で千野帽子さんが書いているように、今日更新されたばかりのブログを読むような気持ちで接していただけたら」とも話している。

 定価は1,575円。全国の書店で販売中。

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