くにたち・梨園ボランティアは8月31日、イベント「くにたち産・梨市2008」を多摩信用金庫国立支店前(国立市中1)で開催した。
国立市内では昭和初期からナシ栽培が行われ、最盛期には30軒近くのナシ農家が存在していたが現在は9軒のみ。同ボランティアは、国立市内のナシ園を守ろうという目的で発足した市民ボランティア団体で、現在20人ほどの会員が活動している。花粉媒介、摘果、袋掛け、剪定(せんてい)など1年を通してナシ園の管理作業を行う。
当日は、パネルを使い国立市内のナシ園の場所やボランティアの活動を紹介するほか、現在収穫最盛期の国立産ナシの試食と即売を行った。ナシは、「秀玉」「豊水」や多摩地域で栽培されている「稲城」などの品種を630袋(1袋=2キロ)用意。10時の販売開始から1時間ほどで完売した。
同ボランティアの一人、井上さんは「2002年ごろからこの時期にナシ市を開催しているが、1時間で完売したのは今回初めてなので非常にうれしい。こうしたイベントを通じて、国立産のナシやナシ農家、ボランティアの存在を広く知っていただければ」と話している。