家具の博物館(昭島市中神町、TEL042-500-0636)で現在、開館40周年を記念した企画展「衣裳箪笥(だんす)」が開催されている。
フランスベッド創業者である池田実さんが発起人となり開館した同館。「戦後の急激な住環境の変化で散逸しがちな伝統ある日本の家具を収集保存し後世に伝えなければならない」という池田さんの思いから1972(昭和47)年に開館した。日本の家具の中でも箪笥と椅子を中心に1700点余りを所蔵する。
今回は、婚礼道具として用いられた衣装箪笥に焦点を当て代表的な40点を展示する。同館主任学芸員の齊藤雅士さんは「娘の幸せ、子宝、一族の繁栄などを表現するさまざまな装飾が施されている。それらの装飾をじっくりと見てもらいたい」と話す。「暮らしの中から生み出された衣装箪笥は実用と機能と個性を兼ね備えている。その素晴らしさを堪能していただきたい。わが国を代表する家具から歴史と文化を学んでほしい」とも。
開催時間は10時~16時30分。水曜休館。入館料は一般200円、高校生以下無料。11月25日まで。