国立市役所で9月6日、「桜について学ぶ会 街路樹としてのソメイヨシノの特性について」が開かれる。
国立市の「さくら通り」では現在、自転車専用道設置のための道路整備などに伴い、老朽化した桜(ソメイヨシノ)の植え替えが進められている。市の計画では当初、2023年までに「さくら通り」の全ての桜の植え替え完了を予定していたが、昨年度、富士見台1丁目の東側工事に着手した所、「桜を残してほしい」との要望が市民から寄せられ、市議会を通じて検討の結果、計画見直しとなった。市は今年7月、市民への説明会を開き、街路樹診断により危険と判定された桜と、交通安全上やむを得ず植え替えが必要な桜に対してのみ植え替えを行うと発表した。
同市都市整備部は「1966年(昭和41)年度に植栽した『さくら通り』のソメイヨシノは樹齢約50年。一見すると元気でも、実は老朽化の進んだ桜も増えており、2011年5月には倒木事故が発生している。『大学通り』や広い公園内の桜であれば、老朽化した桜を保護する方法も考えられるが、街路樹の場合は道路内ということでさまざまな制約がある。市民の皆さまに街路樹としてのソメイヨシノの特性について理解を深めていただければと思い同会を企画した」と話す。
当日は、全国各地で桜の名所作りに取り組んでいる公益財団法人「日本花の会・結城農場」農場長の田中秀明さんを講師に招く。樹木医の田中さんは、桜の苗木生産や栽培管理、栽培品種の特性調査・導入など桜に関する調査研究を手掛けるほか、桜の樹勢回復にも取り組んでいる。
市の担当者は「街路樹としての寿命は60年程度とも言われるソメイヨシノの特性について、分かりやすく解説していただく予定。さくら通りの桜に関心のある市民の方々にぜひ多く参加いただければ」と呼び掛ける。
開催時間は10時~12時。参加無料。申し込みは当日、市庁舎東側入り口で受け付ける。