昭島市の地域活動団体の昭島青年会議所が、同市内の飲食店のテークアウト情報を伝えるホームページを立ち上げ、市民や店舗の利用が広がっている。
ホームページには料理のジャンル別に約40店の情報や動画が順次アップしており、4月16日の開設から1日平均約400件のアクセス、関連のSNSへのアクセス数もこれまでの約5倍に増えたという。
担当する内山真吾さんは「掲載店舗からは『テークアウトを始めたもののどう告知していいか分からなかった』、市民からは『こんな情報サイトが欲しかった』との感謝の声が寄せられている」と話す。当初は青年会議所のメンバーが自前の機材を用いてボランティアで制作を始めたが、写真撮影などの協力者が徐々に増えていき、今では市民など外部からも取材や拡散への協力の申し出が増えているという。
ホームページ制作のきっかけは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、青年会議所の予定事業が何もできなくなってしまったこと。「みんなが困っているこんな時だからこそ、自分たちにできることが何かあるのでは」と考え、「思いついたことからスピード感を持ってどんどん取り組もう。メンバーの合意形成も必要だが、スピード重視で走りながら考えよう」と日惠野貴之理事長のリーダーシップの下、内山さんを中心とするメンバーで会議の翌日から取材を始めた。
ホームページに掲載されているブックカフェ「マルベリーフィールド」店主の勝澤光さんは「内山さんから『サイトを立ち上げたので掲載しないか』との連絡をもらい、店の写真とテークアウトメニューのデータを送ったところ、すぐに掲載していただき、数日後にはサイトを見たというお客さまの利用があった。ゴールデンウイーク前に紹介していただいたことで、連休中も近隣のお客さまが足繁くサンドイッチを買いに来てくれたことは非常にありがたかった。コロナ禍で大変な状況だが、今回の青年会議所の取り組みや『大変な時期だけど頑張ってください』と声を掛けてくれるお客さまの地元の店を守ろう、という気持ちが強く感じられ、非常に励みになり感謝している」と話す。
飲食店の掲載希望はホームページで受け付けている。