西国立の中国料理店「鴛鴦(やんやん)」(立川市羽衣町3、TEL 042-527-0326)が8月18日より、児童が考案したメニューを提供する。
考案したのは、立川青年会議所による地産地消、食育をテーマとした青少年育成事業「こども未来塾2021」に参加した小学生児童。市内の飲食店や農家とコラボし、参加者は農業体験やZoomによるディスカッションを経て、飲食店と協力しながらメニューを開発。同会議所メンバーのサポートの下、地域が一体となり子どもたちの「生きる力」を育むことを目的とする。
参加店は、同店のほか「路地裏レストランBRIO(ブリオ)」「エミリーフローゲ」「ふぐと創作和食 榎本哲也」「ビストロこづ」。20人の小学生がチームに分かれ、「カラフル野菜の小山農園」「伊藤養鶏場」「高橋果樹園」での収穫体験をメニューに生かした。
鴛鴦では伊藤養鶏場の卵や烏骨鶏肉を使った料理を、メンバーが一品ずつ考案。店主の土方さんも会議に参加し、試食をした子どもたちの意見を聞きながら完成させた。メニューは、「バンバンジーチキンサンド」(500円)、「輝く☆彩り 八宝菜」(1,400円)、「ふわふわシーチャオジーダン」(1,200円)、「特製たまごスープ」(800円)の4品。
学校で配布されたチラシを見て参加した5年生の中村優里さんは「養鶏場では、初めて見る野菜や烏骨鶏を知り勉強になった。Zoom会議では、学校での学級会とは違って、少人数で一人一人の意見が取り入れられて良かった」と話す。
同会議所青少年委員会の野手啓一郎委員長は「子どもたちが想像以上に興味を持って自主的に参加し、インターネットを使いこなしてメニューを調べたり、Zoomの画面共有を使いプレゼンテーションをしたりする様子を見て、さすがデジタルネイティブだなと感心した」と振り返る。「一方で、土にまみれながらうれしそう嬉しそうに野菜を収穫している姿を目にすると、次世代の教育には体験とICTをバランス良く取り入れることが大切だと感じた」とも。
中村さんは「自分の考えたメニューが実際に販売されることが、今からすごく楽しみ。コロナ禍だが土方さんの料理はとてもおいしいので、たくさんの人に食べてもらいたい」と来店を呼び掛ける。
鴛鴦の営業時間は11時~14時、17時~20時。テークアウトにも対応。メニュー提供は今月22日まで。