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昭島の銭湯「富士見湯」サウナがリニューアル 夜は100度で「暗闇瞑想」

昭島の銭湯「富士見湯」店長の尾形亮太朗さん

昭島の銭湯「富士見湯」店長の尾形亮太朗さん

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 昭島の銭湯「富士見湯」(昭島市中神町)のサウナが、12月21日リニューアルした。

「富士見湯」サウナ宣伝ポスター

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 「変幻自在サウナ」と名付けられた同設備は、白樺やヴィヒタ(白樺のブーケ)をあしらい、日中はテレビがついた明るく温度は90度の「スタンダードサウナ」、18時からは温度を100度に上げ暗い室内にたき火の映像を流し、木のはぜる音を聞きながら「暗闇瞑想(めいそう)サウナ」として、時間帯によって従来の固定客とともに、サウナビギナーからハードサウナーまでが楽しめるようにする。

 富士見湯は1953(昭和28)年創業の老舗銭湯。2016(平成28)年にリニューアルし、ニコニコ温泉(静岡県伊東市)が代理運営する。営業時間は12時~翌10時の22時間営業。浴場壁画にはまねき猫やリスなどの動物や富士山などをカラフルに描き、店内ロビーの壁一面の棚には約7000冊の漫画をそろえるほか、くつろげる寝ころびスペースやサイクリスト用にロードバイクの保管スペースを設ける。

 風呂は昭島の天然水を使用。寝風呂(ジェットバス)、低温・中温・高温風呂、露天風呂、水風呂、寝風呂、電気風呂に加え、アヒル・ケーキなどのオモチャをたくさん浮かべる「オモチャ風呂」を用意する。

 店長の尾形亮太朗さんは「従来から銭湯を利用してきた年配者や常連客にも居心地がよく、若い人や子どもなど幅広い世代に親しんでもらえるサービスを提供することで、銭湯文化を存続したい」と話す。ユズ風呂やクリスマスに合わせた「イルミネーションシャンパン風呂」など露天風呂に演出を施すほか、イベントカレンダーを作り日替わりでサービスを提供する。

 一方、昨今の燃料費高騰で電気代・ガス代が2倍に増え経営を圧迫、リニューアルと同時にサウナ利用料の有料化に踏み切ったという。「ドライヤーやマッサージ機など、極力無料でやってきたので本当に悩んだ。近隣と比較し、金額も最小限の200円に抑え、スタッフみんなで一大清掃や改修を行って、今ある設備で居心地のよい空間になるよう知恵を絞った」と尾形さん。「22時間営業の特徴を生かして、昼と夜で変化をつけ従来客とハードサウナーに向けたサービスを考えた」とも。

 尾形さんは八王子生まれ、昭島市在住。就職し都内で働くなか、客として通う富士見湯やニコニコ温泉社長の真神友太郎さんのツイッターを見て興味を持ち、自らコンタクトを取り2年前に入社した。「燃料費高騰が直近の課題だが、今後はより居心地のよい銭湯づくりや銭湯と新しいサービスの融合、自分が好きなアニメ・ゲーム・漫画などの要素も取り入れていきたい」と意気込む。

 「銭湯は気軽に非日常の体験ができるところ。お風呂に足を延ばして入る解放感や、サウナでの整う体験を味わいに、足を運んでいただければ」と来館を呼びかける。

 営業時間は12時~翌10時(入浴は9時まで)。月曜定休(月曜が祝日の場合は翌日休み)。料金は、大人=500円、小学生=200円、6歳未満=100円、サウナは別途200円。駐車場30台。

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