一般社団法人「Your door(ユア・ドア)」(立川市錦町1)が現在、困難を抱えた子どもを支援する絵本の制作に取り組んでいる。
困難を抱えた子どもを支援する絵本 立川で制作準備、CF支援呼びかけも
代表の三次紀子さんは、メンタルヘルス系施設や保育園、児童相談所での勤務を経て、4月、同法人を成立。貧困・DV・虐待・ヤングケアラーなどの状況にある子どもや若者の自立のサポートを目指して、現在、「子どもがSOSを出せる第一歩へ」のメッセージを込めた絵本の制作に取り組んでいる。
三次さんは「困難な状況の子どもたちへの支援を模索する中で、周りに相談や頼ることができない姿を多く見てきた。行政も全ての子どもに直接の支援を届けるのは難しいのが現状。子どもたちが自らSOSを出せたらいいが、自分の心の状態に向き合うことすら難しい子も多い」と話す。「気持ちを伝えるには、まずは自分の気持ちを知ることが第一歩となる」とも。
絵本の制作は、同法人の原案を元に「くにたち男女平等参画ステーションパラソル」が監修し、保育園や教育関係者とも相談しながら進めている。完成後は、保育園や幼稚園、小中学校、産科・婦人科などでの配布や、公共施設での読み聞かせを計画しているという。
現在、クラウドファンディングで支援を呼びかけている。ファーストゴールである33万円を達成し、現在、ネクストゴールである印刷費用の協力を募っている。三次さんは「絵本を通じて自分の気持ちに向き合い、困っているときには自ら発信することで、問題解決に向けて踏み出せる勇気を届けたい」と支援を呼びかける。