総合学院テクノスカレッジ・東京工学院専門学校(小金井市前原町5)の学生らが現在、パリ五輪ホッケー女子日本代表「さくらジャパン」を応援するプロジェクト「満開!巴里のさくらジャパン」を行っている。
32学科86コースを設置し、テレビ放送やコンサート、音響芸術などを支える人材を育成する同校。同プロジェクトは3・4年生12人が中心となり、日本ホッケー協会(渋谷区)の協力の下、企業や自治体などと共にさまざまな課題に挑戦する実践型の授業「TECHNOS(テクノス)ゼミ」の一環で行う。
ホッケー競技は6大会連続でオリンピック出場が決まったものの、チームの知名度や人気に課題を感じていた同協会の呼びかけに応じてプロジェクトを発足。サポートで関わる放送作家の大嶋智博さんは「最初は生徒たちもホッケーのことを知らず、戸惑いも感じていたが、実際に撮影や取材をしていくうちに、生徒の目の色が変わっていった」と話す。
6月に行われた韓国代表との壮行試合や同試合前後の練習中に、生徒たちが「さくらジャパン」の撮影やインタビューを行い、オリジナル映像を制作しユーチューブやインスタグラムで配信している。併せて、同プロジェクトのSNSアカウントを開設し、さくらジャパンの情報発信や、Xの音声チャット「スペース」を使って試合の実況ライブを行う。今回、ホッケーはテレビ中継がなく、NHKの配信サービス「NHKプラス」での中継と民放公式配信サイト「TVer(ティーバー)」内のIOCによる国際映像配信のみ。国際映像配信と実況ライブを併せて見ることで副音声として活用したり、ラジオのように聞いたりできるようにする。
実況は、生徒がMCを務めるほか、元ニッポン放送のスポーツ実況アナウンサー岩下方彦さんも協力。解説は、さくらジャパンOGの藤尾香織さんや浅野祥代さんが参加する。これまでの実況では、現地のパリで試合を観戦しているお笑い芸人「ロッチ」の中岡創一さんや、アイドルグループ「つばきファクトリー」の河西結心さんがサポーターとして参加した。
放送芸術科4年の山中健太郎さんは「最初はホッケーのことを知らず、言われたことをこなしている感じだった。試合や練習の撮影時、ファインダー越しにものすごい迫力を感じて、頑張る彼女たちの姿をしっかり追いかけようと気合が入った」と話す。映像メディア学科3年の芦田愛七香さんは「自分と同年代の選手たちが夢中になってボールを追いかける姿に感銘を受けた。さくらジャパンが得点を決めるところをみんなと一緒に見守りたいので、応援してほしい」と呼びかける。