3月31日に閉校した東久留米市立第八小学校(東久留米市)で5月16日、「8小まつり2010」が開催される。
主催するのは同校小卒業生と保護者有志の会。中心メンバーは閉校した今年の3月末まで在校していた生徒の保護者、第3期(35年前)卒業生、第20期(18年前)卒業生や10代後半~20代前半の卒業生数人で構成。「今まではわたしたちを送り出してくれた八小を、今度はわたしたちが心を込めて見送ろう、そして武蔵野の小さなかわいいふるさとを心に刻もう――とみんなで感謝の気持ちを伝えられる場所を設けたいと思った」と第20期卒業生で広報担当の石川睦美さん。
「8小まつり」は約25年前に始まった学校と保護者や生徒共催の夏休み行事で、閉校まで受け継がれ地域の夏の風物詩として根付いていた。今回もこれまでの8小まつりを踏襲し、保護者や卒業生による模擬店やレクリエーション、恒例の和太鼓演奏などを行うほか、「地域の消防署などにも協力いただき、規模は小さいが、たくさんの方に楽しんでいただけるよう趣向をこらしている」という。
併せて、同校の歴史などをパネルで展示するほか、当日は、解体前の校舎内へ立ち入ることができる。「閉校後、4月からは市が管理していないため、自由に出入りすることができなくなったが、今回は自由に校舎内に立ち入れる最後のチャンス」。
「八小は都内でありながら周りが畑や林、校区には名水に選ばれたわき水もある都心とは思えない自然豊かな場所にある小学校だった。もともと規模が小さく、創立から38年間で卒業生が約2,000人足らず。ほとんどの生徒や保護者の方が顔見知りで、今でも街で出会えば同じ学年ではなくても声をかけてもらえるような地域の交流のシンボル的存在だった」と石川さん。
「8小まつりには、関係者はもちろん、どなたでも参加してほしい。8小まつりを開催したという事実だけを残すのではなく、38年の歴史にかかわったすべての方が、閉校を知らずに後悔されることのないよう一人残らず伝えたい。これまでの祭りを踏襲し、明るく楽しく、誰もの心に『八小の卒業生でよかった』と刻まれるようなイベントにしたい」とも。
開催時間は13時30分~17時(雨天決行)。当日演奏する和太鼓の打ち手を現在募集している。「事前練習に参加いただければ、どなたでもたたいていただけるのでぜひ参加してほしい」。