80年代の立川を舞台にしたゲッツ板谷さん原作の「ワルボロ」が映画化され、東映系で9月8日から全国公開される。
毎日喧嘩を繰り返すヤンキーたちと、立川脱出のために必死で勉強するグループに分かれる中、勉強一筋だった主人公、中三のコーチャンは、授業中に絡んできた、今やすっかりヤンキーの幼なじみ、ヤッコのチョーパン(頭つき)にブチギレし大暴れするが、なぜか自分が解き放たれた気分になり、その日以降、優等生からヤンキーに華麗なる変身を遂げる。立川南三中「錦組」の1員となり、他中学とのけんかざんまいの毎日に突入していく。そうした日々の中での仲間との友情、恋心、親子の対立など、懐かしくて純粋な「ワルくてボロい」青春の日々が繰り広げられる。
原作者のゲッツ板谷さんは、10代を暴走族やヤクザ予備軍として過ごした後、紆余(うよ)曲折を経てライターとなり、「板谷家バカ三代」「タイ怪人紀行」などの著書のほか、雑誌などでも活躍中。「ワルボロ」は、ゲッツさんの自伝的小説で主人公のコーチャンはゲッツさん本人。
キャストは、コーチャンに松田翔太さん、コーチャンが思いを寄せるクールな優等生に新垣結衣さん、ヤンキー仲間には福士誠治さん、木村了さん、城田優さん、古畑勝隆さん、途中慎吾さんらが顔をそろえる。そのほか、ヤクザの叔父に仲村トオル、ヒステリックなおかんに戸田恵子など、個性豊かな俳優陣が脇を固める。主題歌は、ザ・クロマニヨンズが歌う「ギリギリガガンガン」。
広報担当者は「喧嘩や友情や、毎日がすごく勢いがあって輝いている若者たちがいい。知らず知らずのうちに、情熱を傾けることを忘れてしまった大人たちにもぜひ見ていただきたい」と話している。
上映は、立川シネマシティ(TEL 042-525-1251)、八王子TOHOシネマズ南大沢(TEL 0426-79-6180)ほか全国ロードショー