シネマシティ(立川市曙町2)で11月3日、塚本晋也監督作「鉄男シリーズ」3作品が一挙上映される。
同作1作目は1989年公開。ある日突然自分のほほから金属片が出ていることに気づき、自分の体が次第に鉄と化していくのに困惑する男が主人公の物語が展開された。その後、1993年には「鉄男II BODY HAMMER」、今年5月には3作目となる「鉄男 THE BULLET MAN」がそれぞれ公開された。日本国内のみならず各国の映画賞にも出品し、「鉄男」はローマ国際ファンタスティック映画祭グランプリ、「鉄男II BODY HAMMER」は第7回高崎映画祭若手監督グランプリを、それぞれ獲得している。
今回の企画は「鉄男 THE BULLET MAN パーフェクト・エディションDVD&ブルーレイ」の発売を記念したもので、3作品の一挙上映は初めて。上映の場として同館が選ばれたのは、「日本最高クラスの音響設定にある」(同企画広報担当者)という。「今年5月に「鉄男 THE BULLET MAN」を同館で公開した際に、同館のサウンドシステム『kic リアルサウンド』を使ってサウンド・スペース・コンポーザーの音響家・井出祐昭さんと塚本晋也監督がコラボレーションしてオリジナル音響設定を生み出した『バレット・サウンド』は大きな話題を呼んだ。今回は当時の設定を再現し、同時に1作目と2作目も新たな音響設定で上映する」とも。
当日は塚本さんのほか、「鉄男 THE BULLET MAN」主演のエリック・ボシックさん、同作ヒロインの桃生亜希子さん、音楽担当の石川忠さん、漫画家の深谷陽さんらが登壇し、上映前にトークショーを行う。入場者全員に「鉄男 THE BULLET MAN」35ミリフィルム・10組セットを進呈するほか、対象商品の持参客には塚本さんが会場でサインも行う。
塚本さんは「鉄男の一挙上映は自分でも初体験。特にシネマシティには公開当時自分も足を運び体その音響を体感したが、鉄男がうなりを上げるシーンでは低音による振動が床からいすにまで伝わり、目指していたライブ会場にいるような映画体験を果たすことができた。鉄男生誕20年、新生鉄男『鉄男 THE BULLET MAN』公開の記念すべき年のしめくくりとして、これ以上のイベントはない。ファンの皆さんもぜひ語り草に見に来ていただければ」と来館を呼びかける。
上映時間は18時30分~22時30分を予定。前売り券(2,500円)はチケットぴあで販売。当日券(3,000円)は当日9時30分から窓口で販売する。