プレスリリース

クオリカがヘルプデスク代行サービスにモビルスのAI電話自動応答システム導入AIボイスボットでの対応完了率90%、オペレーターへのコール件数30%削減を実現

リリース発行企業:モビルス株式会社

情報提供:

コンタクトセンター向けCXソリューションを開発・提供するモビルス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:石井智宏、以下モビルス)は、TISインテックグループのクオリカ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:阿久津 晃昭、以下クオリカ)へ、AI電話自動応答システム「MOBI VOICE(モビボイス(R))」を導入しました。その結果、「MOBI VOICE」で受け付けた電話問い合わせのうち90%はAIボイスボットのみで対応が完了し、ピーク時のオペレーターへのコール件数を30%削減しました。 また、ヘルプデスクでの放棄呼※1削減や利用者の自己解決を促進する問い合わせ導線の最適化も実現しました。

※1 放棄呼:コンタクトセンターでオペレーターに接続される前に顧客が切断したコールや、システムがコールの集中により自動的に切断したコールのこと

▲クオリカが担う企業内サポートセンターでの「MOBI VOICE」の活用シーン


■ 導入の背景
コンタクセンターでは採用コスト上昇などによりオペレーターの採用難が続き、離職率も高く、人材育成や運用コスト削減が課題になっています。
クオリカではクライアント企業内のネットワークやパソコンなどIT周りを中心とした問い合わせ対応を行う、ヘルプデスクを受託運用しています。月初に多いシステムのログインパスワード設定の問い合わせや、突発的に発生するネットワーク遅延や検索エンジンのアップデート等によるシステム障害の問い合わせなど、一時的に急増する電話での問い合わせに対応できず放棄呼が発生する状況が課題となっていました。またアカウントロック時など電話が繋がらない事で業務が開始できないといった事象によりユーザー満足度低下の懸念がありました。
そのため、クオリカではオペレーターの採用・育成やコスト削減の課題に加え、ヘルプデスクでの放棄呼の削減を目的とした、新しいソリューションの導入を急務としていました。
そのような中、クオリカは、適切な回答技術によって利用者の自己解決を促進できることや、ROIが出しやすい価格帯、ソリューションの品質、使い勝手が良く操作性の高いUI(ユーザーインターフェース)を評価し、業務の効率化や人材不足の課題解消を目的に「MOBI VOICE」を導入しました。

■ 導入の概要
「MOBI VOICE」は電話の問い合わせ対応をAIで自動化することができるAIボイスボットシステムです。この導入により、クオリカでは、まず、IVR(自動音声応答システム)で利用者からヘルプデスクへ寄せられる各種の問い合わせを振り分けた後、ログインパスワードの設定やシステムの障害発生に関する問い合わせについてはAIボイスボットで一次対応を担い自動化する運用を開始しました。
これにより利用者は、オペレーターを経由せずに、いつでもすぐにログインパスワードの設定やシステム障害の発生状況などを確認できる環境が整いました。また、パスワード設定に関する要望についてオペレーターへの伝言をAIボイスボットに預けることができたり、システムの障害情報を随時確認できるようになったりしたことで、何度もヘルプデスクへ電話をかけ続ける必要がなくなりました。
一方、オペレーターではAIボイスボットによるヒアリング内容を活用することで、利用者への確認事項に対する返答状況やシステムの障害情報についての連絡が正確かつ迅速に行えるようになり、効率的なヘルプデスク運用を実現しました。

<電話自動応答サービス利用の流れ>
・利用者はヘルプデスクへ電話し、IVRに沿って解決したい情報や内容を選択
・問い合わせのうち、システムのログインパスワード設定とシステム障害に関するものはIVRから「MOBI VOICE」へ遷移(利用者は質問に口頭またはプッシュボタンを選択して回答)
・ログインパスワード設定の問い合わせの場合、利用者は「MOBI VOICE」にて、社員番号、氏名、利用者が希望する回答方法等の事前ヒアリングを受け、オペレーターはその回答を基に対処方法を連絡
・システム障害の問い合わせの場合、利用者は「MOBI VOICE」で障害状況の回答を受け、オペレーターは障害情報案内を「MOBI VOICE」とメールで利用者へ案内

■導入後の成果

▲クオリカの「MOBI VOICE」導入による、月初繁忙期のピーク時のコール数削減と、ボイスボットでの完了率の成果


・AIボイスボットを導入しピーク時のコール件数30%を削減。AIボイスボットに入電した問い合わせの完了率90%を達成し、高い自己解決を実現
クオリカでは、以前はログインパスワード設定とシステム障害に関する問い合わせについて、利用者は電話でオペレーターにつながることができず繰り返しヘルプデスクへかけ続ける必要がありましたが、ボイスボットの導入により、ピーク時に多い問い合わせであるログインのパスワード設定の一次対応と障害情報への回答を自動化したことで、月初などの繁忙期のピーク時間のコール件数30%を削減しました。ボイスボットに入電した問い合わせの完了率は90%を達成し、有人対応が必要な割合を10%に低減させるなど自己解決の促進に成功しています。さらに、月間の放棄呼率も10%程改善するなど、利用者の利便性の向上、ヘルプデスク業務の効率化を実現しています。

・連休明けに急増するパソコン起動や業務システムのパスワード失念に迅速対応、利用者満足度改善し“つながる”ヘルプデスクと高評価
連休明けは、パソコンの起動時のログインパスワード設定に関する問い合わせが集中する傾向があります。これまでは30分から1時間程度、ヘルプデスクへ電話をかけ続けパスワードの再設定をする必要があり、利用者の業務が滞ってしまう事態となっていました。
この度の導入で、利用者は長時間電話をかけ続けることなくスピーディにパスワードの再設定が可能になり、パスワード失念時でも迅速に業務復帰ができるようになりました。
また、年に一度実施する利用者への満足度調査において、2023年の調査に比べ2024年度の調査では「電話のつながりやすさ」で改善効果がでる結果となっており、利用者がヘルプデスクへの接続性の良さを体感していると考えられます。

・障害情報の対応にAIボイスボットを活用し、ヘルプデスク業務の高速化や生産性を改善
電話オペレーター(Tier1※2)からヘルプデスクの運用部隊(Tier2※2)へエスカレーション報告し状況を確認する間にもボイスボットへ入電が続くため、障害の疑いがあること・起こりうる事象について案内するシナリオをボイスボットへ追加し、随時情報を更新することができ、迅速な情報配信につなげています。
また、オペレーターの稼働について、パソコン周りに精通した専任のオペレーター10名で対応していますが、簡単な内容の問い合わせ対応を担うことも多く、高い専門性を活かしきれていませんでした。そこで簡単な内容の問い合わせはボイスボットで自動応答化し、専任オペレーターはより高度な対応に集中できる体制を整えました。これにより、ヘルプデスク業務の生産性が改善されました。

※2 テクニカルサポートにおける問い合わせ対応体制を階層分けしたもので、一般的に3つの階層に分類される。Tier1は初期対応、Tier2は専門的な調査や検証、Tier3は高度な問題解決を担う

■ 今後の展望について
クオリカでは今回、受託運用する一部のヘルプデスクで「MOBI VOICE」を導入しました。今回の実績を基に、他のクライアント企業のヘルプデスクへの導入を進め、受託運用先での実装率100%を目指しています。また、現在導入中のクライアント企業では、ピーク時の問い合わせを30%削減できた実績があり、今後はすべてのヘルプデスクでの問い合わせを30~40%削減することを目標としています。

積極的にDX化に取り組むクオリカでは、ヘルプデスクのROIを生み出すCX(顧客体験)向上施策にも注力しています。2025年1月にはモビルスのオペレーション支援AI「MooA(ムーア)」の運用も開始しました。クオリカはコール分析・FAQメンテナンス・AIの機械学習といった負担の大きいヘルプデスク業務を「MooA」で自動化できる点を評価し、業務効率の改善を期待しています。また、「MooA」を先行導入した現場では、新人オペレーターから応対内容の自動要約機能が好評を得ており、終話後の応対記録の作成業務などの平均後処理時間(ACW、アフターコールワーク※3)の短縮や、人手不足の解決への活用にも期待しています。

クオリカでは、今後も電話窓口での対応は残ると考えています。そこで、生成AIを活用し、応対履歴の要約やFAQ(よくある質問)の作成を自動化することで、さらに応対履歴の内容を生成AIと連携し、ボイスボットに反映することで自動回答の範囲を広げる方針です。これにより、オペレーターは高度な対応に集中できるようになり、電話を望まない利用者にはチャットボットで対応するなど、生産性が高く利便性も高いコンタクトセンターの実現を目指しています。
人材確保は今後さらに難しくなると予想されるため、クオリカは現在と同等の業務効率を少人数で実現できるコンタクトセンターの構築を課題と捉え、生成AIのさらなる活用を見据えています。

<関連プレスリリース 2025年2月4日(火)発表>
TISインテックグループのクオリカ、電話応対内容の文字起こしと生成AI要約が可能な「MooA CommNavi(ムーア コミュナビ)」の自動音声要約機能を導入:https://mobilus.co.jp/press-release/42149

※3 ACW(After Call Work):顧客からの問い合わせ内容などをまとめ、専用システムへ記録入力する業務のこと

■ MOBI VOICEについて
「MOBI VOICE(モビボイス(R))」は電話の問い合わせ対応をAIで自動化するボイスボットシステムです。「MOBI VOICE」を導入することでピーク時のあふれ呼対応や24時間/365日稼働することでCX向上に貢献します。オペレーション支援AI「MooA(R)」と連携することで対応内容を要約し、そのままCRMなどに要約データを流すことでACWの削減も可能です。コールセンターの応答率の向上、オペレーターの業務効率化を実現します。
AI電話自動応答、ボイスボット「MOBI VOICE」:https://mobilus.co.jp/service/voice

■ MooAについて
MooA(R)(ムーア)は生成AIや独自のAI技術を取り入れた、オペレーターの応対業務の負担を軽減し、総対応時間(AHT)の短縮化とVOCの活用を促進するオペレーション支援AIです。高速で精度が高い音声通話の文字起こしをはじめ、FAQ形式などの様々なアウトプットが可能。 PBXやボイスボットと連携しながら、応対中のオペレーターの回答業務を支援します。
オペレーション支援AI「MooA」:https://mobilus.co.jp/service/mooa

■ クオリカ株式会社について
1982年、世界的建設・鉱山機械メーカーのコマツから情報システム会社として独立、創業。以来、製造・外食/小売・サービス業のお客さま中心に、現場の課題解決に向け幅広いITサービスを提供してきました。クオリカは、これまで培ってきた技術力と業務知識で、国内外のお客さまのビジネスの成長とより良い社会・環境の実現を目指します。

会社名 クオリカ株式会社
代表:代表取締役社長 阿久津 晃昭
設立:1982年(昭和57年)11月1日
所在地:東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー23F
事業内容:クラウドサービス、業務用システム開発、パッケージソフト開発・販売、情報端末製造・販売
システム運用管理、基盤構築サービス
公式HP: https://www.qualica.co.jp/

■ モビルス株式会社について
モビルスは、クライアントの顧客のつまずきや課題へ先回りしたCX(顧客体験)のブランディング設計を行い、企業価値と経営収益向上へ貢献する会社です。そのために、新しいテクノロジーを取り込んだオペレーション支援生成AIサービス 「MooA(R)(ムーア)」 や、顧客コミュニケーションのノンボイス化とデジタル化を推進する有人チャットやボイスボットなどのSaaSソリューション「モビシリーズ」の開発を行っています。モビシリーズは500社以上に導入実績があり、7年連続でチャットボット市場売上シェア1位※を獲得しています。
※ 出典:ITR「ITR Market View:対話型AI・機械学習プラットフォーム 市場2024」チャットボット市場:ベンダー別売上金額推移およびシェア(2023年度)

■ CX-Branding Tech. Labについて
「すべてのビジネスに、一歩先行くCXを。」をミッションに掲げるモビルスが、支援するクライアントの顧客のCX向上を目的として運営するラボです。テクノロジーによるCXの課題解決、変革の促進を目指して、調査レポートやカオスマップの発表、セミナー開催、登壇、実証実験を通した研究開発などを企画・発信しています。
CX-Branding Tech. Lab:https://mobilus.co.jp/lab/

会社名:モビルス株式会社
代表者:石井智宏
所在地:東京都港区芝浦一丁目1番1号 浜松町ビルディング15階
設立:2011年9月
上場市場:東京証券取引所 グロース(証券コード:4370)
事業内容:コンタクトセンター向けSaaSプロダクト(モビシリーズ)などのCXソリューションの提供
公式HP:https://mobilus.co.jp

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