「かわしま屋」(立川市高松町2)が運営する同名のお取り寄せサイトが、注目を集めている。
同サイトは1月に開設。「もともと外資系のIT企業で働いていた」と話すのは店主の河島さん。「実家の近くにあった酒蔵が閉店したことや、昔ながらの製法でしょうゆをつくる全国のしょうゆ蔵が急速に減少しているといったニュースを耳にするうちに、伝統ある日本の食産業が活気をなくしていると感じたことがサイト運営を始めたきっかけ」という。
同サイトでは、スーパーや大手ECサイトなどで取り扱われていない、全国各地から「厳選した」食材の魅力や製造工程、サイドストーリーなどを掲載するほか、通信販売も行う。「最近は立川の『北島こうじ店』の生麹(なまこうじ)が人気。話題の塩麹(しおこうじ)を作るため、徳之島産の天然塩とセットで購入される方が多い」という。
「伝統的な製法で作られたおいしい食材は見せ方や売り方を工夫すればもっと購買につながるはず。ITに疎い生産者の方に代わってアピールすることを心掛けている」と河島さん。今後は、立川周辺の「こだわりの食材」の販売を強化するほか、4月には英語版のサイトを開設して海外向けの販売も始める予定。「安心でしかもおいしいものを食べたい、と考えている方にぜひ利用していただきたい」とも。