子育て中の親と乳幼児が、地域の人と触れ合うコミュニティープロジェクト「赤ちゃん先生プロジェクト」が1月20日、立川・多摩学級(立川市錦町1)を開講した。
NPO法人ママの働き方応援隊(鹿児島県)が運営する同プロジェクト。全国に約80学級あり、同学級は東京校に所属し、都内では杉並・太田に続いて3番目。多摩地域では初となる。同学級の運営はNPO法人ダイバーシティコミュ(立川市錦町1)が行う。
同プロジェクトは、赤ちゃんが「先生」となり、その保護者が「ママディレクター(パパディレクター)」として、学校や高齢者施設などを訪問し、地域の人たちと触れ合う。双方にとって、情緒を豊かにしたり、安定させたり、他人を思いやる精神を身に付けたりなど、コミュニケーション力を向上させることを目的に、育児中に孤立しやすい保護者に仕事として依頼し社会活動を支援する。
小学校・中学校向けプログラムでは、赤ちゃんに触れ、保護者から赤ちゃんが生まれた時の話を聞くことを通して、命の偉大さに気付いてもらい、自己肯定感を高めてもらい、いじめや自殺予防に働きかける。高校・大学向けプログラムでは、育児体験を通じて、親になることを学び、自身のキャリアを考えるきっかけとしてもらう。高齢者施設向けプログラムでは、赤ちゃんによる癒やしと子育て文化継承を通して、生きる希望を見いだしてもらう。
開校に伴い、現在ママディレクター(パパディレクター)を募集している。条件は、現在0~3歳の乳幼児を育てている保護者で、2月14日に同学級で行われる養成講座に参加が必要。
同学級の石橋由美子学級長は「少子化で、赤ちゃんに触れる機会が子どもも大人も少なくなっている。赤ちゃんが持つ力というのは偉大で、その力に触れ合う機会を与えたい。赤ちゃんのかわいさだけでなく育児の大変さなども知ってもらい、育児中の親子に優しい社会につなげることができれば」と話す。
開講時間は10時~16時。受講料は3万円(育休中の人は2万円)。申し込みはウェブサイトで受け付ける。締め切りは2月4日。