映画やテレビドラマ、CMのロケが行われた場所を紹介する「ロケ地マップ」が話題を集めている。東京都産業労働局観光部が作成した。
作成したのは「立川・日野」版と「上野・浅草」版の2種類。立川・日野両市と台東区には、ロケーション撮影を誘致し、スムーズに進行するためのNPO組織「フィルムコミッション」が存在しており、ロケを積極的に受け入れていることから、マップ作成が決まったという。同コミッションの協力を得て作られたA3判四つ折りのマップには、「立川・日野」版=7カ所、「上野・浅草」版=6カ所のロケ地を紹介する。
発行部数は、各日本語版=2,000部、外国人観光客向けの英語版=1,000部。各市・区役所や都庁、羽田空港などにある観光情報センターに置いたところ、予想以上の反響があり、問い合わせも多いという。同局振興課の中山さんは「思った以上に要望が多く、残数もわずかとなったことから、ゴールデンウィークに間に合うよう、急きょ増刷している」と話す。
「立川・日野」版で紹介されている立川のロケ地は、「東京国際映画祭2007」コンペティション部門出品作品の、風吹ジュンさん主演「魂萌え!」が撮影された「ファーレ立川」、「ごくせん」など多くのドラマのロケ地となった「オニ公園」の通称で親しまれる錦第二公園、「ウルトラマンメビウス」で縮尺セットやCGも盛り込まれて映像化された商店街「サンサンロード」の3カ所。
「これまで、ロケ地の魅力にスポットを当てたガイドや地図は少なかったが、これは実際に手に持って回れるサイズのマップ。今年の連休は、有名な観光地を回るのとは違う視点で、新鮮な東京の街を楽しんでいただければ」と中山さん。「ロケ地を活用し、地域の活性化に貢献しているフィルムコミッションの活動を知っていただくきっかけにもなれば」とも。