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国分寺のカフェが本出版-女性作家2人著者に、活版印刷・手製本で

出版した本と店主の影山さん

出版した本と店主の影山さん

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 西国分寺駅近くのカフェ「クルミドコーヒー」(国分寺市泉町3、TEL 042-401-0321)が2月7日、2冊の本を出版した。運営はフェスティナレンテ(同)。

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 同カフェは「子どもが一人の人として過ごせる喫茶店」をコンセプトとし、クルミをテーマに2008年に開業。2011年9月に出版事業部を立ち上げた。「カフェには人が集い、文化の発信源としての可能性があると考えていた時期に、2人の著者と出会った。2人は既存の出版社で本を出すことに迷いがあった。当カフェは文具も作っていたので、原稿があれば本も作れるし、本を販売できる棚もあると思った」と店主の影山知明さん。

 出版したのは、思春期を一緒に過ごした仲間に会いに世界を巡るノンフィクション作品、寺井暁子さんの「10年後、ともに会いに」(2,625円)、子育て・家族・病気などの日常の出来事の中で発せられた言葉でつづる小谷ふみさんの「やがて森になる」(同)の2冊。「文字の雰囲気も作品の一つなので『やがて森になる』は地元の九ポ堂(国分寺市内藤)に依頼し活版印刷の方法をとった。作っている人の顔が見える物作りをしたかったので、2冊とも手製本で仕上げている」

 「当店はカフェだが、コーヒーやケーキはきっかけに過ぎず、元気になったり癒やされたりしてもらってこそ存在意義があると思っている。書籍も同じで、手にしてもらう先に生まれる優しい気持ちやつながりの積み重ねが、やがて街にも良い変化をもたらすのではと思う」

 同カフェ店頭で販売するほか、ウエブサイトでも注文を受ける。

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