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立川で「こどもカメラマンプロジェクト写真展」-被災地・閉鎖小学校の生徒が撮影

写真を撮影したのは、宮城県気仙沼市「南気仙沼小学校」の5年生41名

写真を撮影したのは、宮城県気仙沼市「南気仙沼小学校」の5年生41名

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 立川の「cafe ばくだん畑」(立川市富士見町2、TEL 042-522-2214)で現在、東日本大震災で被災した子どもたちがカメラマンとなり撮影した作品を展示する「こどもカメラマンプロジェクト写真展 -忘れないでほしいからシャッターをきります-」が開催されている。

今回は、子どもたちが撮影した1191枚全ての写真を展示する

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 こどもカメラマンプロジェクトは、東日本大震災で被災した子どもたちが自らカメラを持ち撮影、その作品を展示し、会場で募った募金の使い道を子どもたちが考え復興へと還元するセルフプロジェクト。作品制作を通じて子どもたちの心の解放とケアを行うことも目指す。

 撮影したのは、宮城県気仙沼市「南気仙沼小学校」の5年生41人。子どもたち一人一人が1台ずつ使い捨てカメラを持ち、好きなテーマで自由に撮影。撮影した写真でコラージュ作品を制作した第1弾は、2011年8月から全国8カ所で展示。会場で募った募金の使い道は、「全学年の全クラスにボードゲームを贈る」「近隣の方々や頑張っている人に贈るマスコットの材料費」「ユニセフと気仙沼復興に役立てる」など子どもたちが話し合い決定した。

 今回の展示は、同プロジェクトの第2弾。同小学校では、生徒の約8割が被災、やむを得ない事情から転校する生徒も多く、生徒数は200人ほどに減少。2011年4月から「気仙沼小学校」に間借りをしながら授業を続けてきたが、昨年3月「南気仙沼小学校」の閉校が決まった。同会場では、「なくなる前に何を残したいか」を子どもたちが考え、終業式まで約1カ月かけて撮影した写真を展示する。1階ギャラリーでは、41人分1191枚全てを見ることができるほか、2階のカフェでは第1弾で展示された作品を集めた作品集も見られる。カメラ型の募金箱は2階のカフェに設置する。

 「この1年間、子どもたちは、子どもたちなりに日常を取り戻そうと、小さな心をフルに使い日々を過ごしてきたと思う。そんな彼らの一番の心の支えとなったのは、大好きな先生や友達のいる学校だったのではないか。震災前より特別な場所となった学校を子どもたちの目線で残した」と同プロジェクトを運営する石原理恵さん。

 「被災地の方ではない方に見ていただきたい。現地はまだ生活の基盤も整っていないが、震災から2年たち風化されてきていると感じる。この写真展を続けていくことで、まだ終わっていないと感じていただくきっかけになれば」とも。

 開催時間は11時~19時。火曜・日曜定休。3月23日まで。同展の開催会場も募集している。問い合わせはこどもカメラマンプロジェクトホームページまで。

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