立川市は11月1日から、家庭ごみ収集の有料化を実施する。
有料化するのは可燃ごみと不燃ごみの2種類で、ごみの重量に比例して処理手数料が増加する単純従量制。市民は指定ごみ袋の購入を通して手数料を納付する。指定ごみ袋は5リットル(10円)、10リットル(20円)、20リットル(40円)、40リットル(80円)の4種類。収集方式もこれまでの集積所方式から戸別収集方式に変更する。
今回の有料化の背景には、立川市清掃工場(立川市若葉町4)の移転問題がある。周辺住民との協定で、同清掃工場を2008年12月末までに移転させることになっていたが実現に至っておらず、周辺住民の負担軽減が必要になっている。新清掃工場の候補地は決まっているが、移転には7~10年かかる見込み。同清掃工場にある3基の焼却炉のうち1979(昭和54)年に稼働した1号炉、2号炉は老朽化が進んでおり、移転完了まで1997年に稼働した3号炉を中心にごみを処理するため、焼却炉の負担を軽減する目的もある。多摩地域のほとんどのごみの最終処分場となっている二ツ塚最終処分場(西多摩郡日の出町)の延命化という課題も抱える。
こうした事情から同市は本年度までに「燃やせるごみ5年で50%減量」という目標を掲げており、今回の有料化により、2007年度を基準に年間約12%、約3500トンの家庭ごみ減量を見込んでいる。
近隣の昭島市、八王子市などはすでに家庭ごみの収集有料化を実施しており、国分寺市も今年6月から実施する。
「家庭ごみ収集の有料化により、市民の皆さまの負担が公平になり、ごみ減量への意識も高まる。立川を私たちの次の世代が安心して暮らせる街にするために、ごみ減量にご協力いただきたい」と、同市環境下水道部ごみ減量推進課課長の櫻井昭夫さん。
詳細は立川市のホームページで確認できる。