立川・第八小学校(立川市幸町2)の校庭に11月13日夜、大輪の花火が上がった。
花火大会を主催したのは、同校PTAの保護者たち。毎年同PTAが主催する子ども向けのイベント「むくの木ひろば」で、2019年、会長の丸山恵さんを中心に、近隣への煙害や公園の制限などで花火をしたことのない子どもが多いことから、校庭で手持ち花火や市販の打ち上げ花火で遊ぶ企画を開いた。
昨年はコロナ禍で中止となり、今年も9月に企画するも緊急事態宣言一度は延期に。火薬を保管する場所を確保できなかったため、花火の購入を断念し企画を練り直すなか、プロの花火師「金子花火」(埼玉県秩父市)を呼び本格的な打ち上げ花火を上げる「花火大会」として開くこととなった。
「コロナ禍でも、イベントをやる・やらないではなく、どうすればできるかを考えた」と丸山さん。緊急事態宣言が発出されて一度白紙になる事態を乗り越え、事前申し込み制、付き添いの保護者はひとりまでと制限を設けるなどの感染対策を取り、近隣に事情説明のチラシを配りながら総出で準備に取り組んだ。
当日は、同小金管バンドや立川市の「くるりん」や、立飛ホールディングスの「たっぴくん・たっぴちゃん」のキャラクターたちが出迎え、地域のジュニアリーダーがMCとして駆け付け、イベントがスタート。大輪の花火が校庭に上がり、遠くからも見えた打ち上げ花火はSNSでも大きな反響があったという。
参加した児童からは「花火がすごく迫力があり楽しかった。また参加したい」「キャラクターがかわいかった。花火がすごくきれいで感動した」などの声が聞かれた。
「たくさんの人が感動してくれたこと、子どもたちを喜ばせるという目的のために多くの人が賛同・協力してくれたことのほか、天気も良くて絶好の花火日和になり、絶対に忘れられない思い出となった」と丸山さん。
「このイベントで騒音など迷惑をかけた方もいると思うが、一方で温かい言葉を掛けてくれた地域の方々に感謝。イベントを通して誰かの勇気付けや励みになっていたらうれしい」と振り返る。「今後も、八小で良かったなと、子どもも、親も、卒業生も思えるような活動をしていきたい」と意気込む。