武蔵村山の日本舞踊団体「華の会(仙田梨恵花会)」が現在、子どもたちに本格的な日本舞踊の舞台を踏ませてあげたいと、クラウドファンディングで支援を呼び掛けている。
1989(平成元)年に設立された同団体は、国立劇場などでも演舞を行うプロの日本舞踊団体。文化庁の「伝統文化子ども教室事業」にも採択され、子ども向けの日本舞踊教室や、プロの舞踊家の育成も行っている。
支援を呼び掛けるのは同団体の保護者会。日本文化の継承に務める一方で、本格的な舞台を作るには、演奏や化粧など多額の費用がかかる。「日本舞踊は踊り手だけでなく、地方、大道具、小道具、衣装、床山、顔師など、多くの人の手が結集した総合芸術。子どもたちに本格的な舞台を踏ませてあげたい」と支援を呼び掛けるとともに、日本舞踊の魅力を広めるため、クラウドファンディングに踏み切った。
教室に通う中学1年の金塚さんは「古来から続く、日本の伝統を受け継ぎ、経験できる。踊りの意味やそこに込められた思いを知り、表現することに魅力を感じるし、楽しい」と話す。小学2年の頃、文化庁主催のイベントに参加したことをきっかけに日本舞踊を始めた。
母親は「普段は普通のラフな女の子だが、着物を着るとスイッチが入り、踊りや所作がとてもきれいになった。素晴らしい日本文化である舞踊を多くの人に知ってほしい」と話す。「この取り組みを通じて、多くの人に知ってもらうとともに、教室の子どもたちが成長して指導できるようになるなど、次世代の子どもたちにつなげる循環を生み出したい」と支援を呼び掛ける。
リターンは、サンクスレターやDVDなどを用意する。1月31日まで。