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スマート農業による立川産里芋を初収穫 東京農工大と市内IT企業が連携

種芋の大きさと自動灌水の有無による生育の比較。左から、灌水なしで種芋半分・種芋1個、灌水ありで種芋半分・種芋1個

種芋の大きさと自動灌水の有無による生育の比較。左から、灌水なしで種芋半分・種芋1個、灌水ありで種芋半分・種芋1個

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 東洋システム(立川市柴崎町2)と東京農工大学(府中市)は、市内の農家・村田園(砂川町)でスマート農業システムを使った里芋栽培の実証実験を行い、11月初旬に初収穫を行った。

里芋を比較する東洋システムの木嶋さん

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 「路地での収穫予測と最適灌水制御AIエンジンの開発」は、気象データ、土壌水分と、スマートフォンで撮影した里芋の生育状況や葉の曲がり具合からAIが画像分析により、最適な水分量を計算して、自動的に灌(かん)水を制御するもの。併せて、作物の生育をAIが分析して収穫時期、収量を予測する。

 2019年から産学連携で実験に取り組み、最大で3倍の収穫量、同じ畑内で通常栽培では葉丈50センチの株が、かん水制御により180センチにまで成長を記録したこともあり、今年の村田園でもよい結果が得られたという。

 東洋システムICTソリューション本部兼産学連携ゼネラルマネジャーの木嶋雅史さんは「農業では担い手不足や高齢化が進行する一方で、気候変動や地球温暖化により野菜の収穫量の減少や品質低下が問題となっている。AI、IoTを農業で活用し、環境に即した栽培や自動化を取り入れることで、負担の軽減やコスト削減、環境保全に寄与できれば」と話す。「システム開発の仕事ではなかなかできない体験や、成果を見られて新鮮で楽しかった」とも。

 収穫した里芋は市場に出荷されたほか、市内の保育園や親子食堂にも提供。同大がデータを分析し、来年以降も改良を続けていく。「センサーを改良し精度を上げて、異なる環境や多品種に対応させるほか、多くの農家が使えるようコスト面も考えていきたい」と木嶋さん。「将来的には、東南アジアやアフリカでも活用して、世界的な人口増加に伴う食料不足にも貢献できれば」と期待を込める。

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