「宝華（ほうか）らぁめん」（立川市柴崎町3）のチルド麺が6月1日から、スーパーマーケット「いなげや」（本社＝栄町）全店で先行販売されている。人気メニューの「油そば」をアイランド食品（香川県綾川町）が製造し、9月1日からは東日本での販売を予定する。

宝華らぁめん立川店の油そば（スープ付き）辛味増しや大根おろしをのせたものも

　「名店の味をご家庭で」をコンセプトに、全国の有名ラーメン店の味を家庭用チルド麺にしたシリーズ「銘店（めいてん）伝説」を手がける同社。これまでに「とみ田・つけ麺」（千葉県松戸市）、「横浜ラーメン吉村家」（神奈川県横浜市）、「ホープ軒本舗」（武蔵野市）などを商品化してきた。

　同社企画開発部の成木翔太さんは「スープ麺と異なる商品展開を考えるなか、油そばがポピュラーな多摩地域でも行列店として有名な宝華らぁめんを起用した」と話す。成木さんは、同社営業職として八王子に住んでいた頃、同店に数十回通ったという大ファン。「宝華の油そばは、ボリューム感もありながら、最後まで飽きずにおいしく食べられるクセになる味」と、その魅力を話す。

　試作回数は半年で100回以上に及ぶという。成木さんは、麺・スープ・たれ・油の試作を作っては店主に送り、評価を得ることを繰り返したという。「麺はモチモチ感があり、スープとの絡みを考えて配合。特に苦労したのはスープで、油とタレとうまみを出すスープのバランスを考えて、店主が納得する味にたどり着いた」と自信を見せる。

　成木さんは「個人的にも大好きな宝華らぁめんの油そば。苦労して作ったこの味を、自宅で楽しんでいただければ」と呼びかける。