クジラ料理専門店「昭島くじらのらじっく」(昭島市昭和町2)が昭島駅南口にオープンして、5月5日で3カ月がたった。
昭島市の多摩川河川敷で1961(昭和36)年8月、約200万年前のクジラのほぼ全身化石が発見されたのをきっかけに、「クジラの街」としてクジラが市民に親しまれている。
店主の板花貴豊さんは、幼なじみが捕鯨船乗組員になったことがきっかけで、クジラのことを知っていくうちに、「栄養豊富でおいしいクジラの魅力をもっと広めたい」と思うようになった。板花さん自身も捕鯨船乗組員となり、3年間クジラの生態について学んだ後、地元・あきる野市でクジラ肉を販売する1店舗目の「くじらのらじっく」(あきる野市)をオープン。さらにキッチンカーで都内や関東近郊のイベントにも出店し、クジラの魅力を発信し続けている。客からは「なぜ昭島でやらないのか?」と度々質問されたという。板花さんは「『クジラの街』の昭島で店を構えたいという思いはずっと根底にあった。ようやく念願がかなった」と話す。
メニューは9割近くがクジラを使った料理で、希少部位を使ったオリジナル料理を提供する。コース料理(5,500円~)のほか、単品メニューでクジラの刺し身「おまかせ3点盛り」(1,900円)、「くじらから揚げ」(600円)、「くじらレアステーキ」(1,200円)、「くじらラーメン」(1,000円)など。酒はクジラの銘柄で日本酒、焼酎、泡盛などをそろえているほか、石川酒造(福生市熊川)の「昭島くじらビール」(1,200円)も扱う。
板花さんは「クジラは栄養豊富で、体が資本のスポーツ選手や美容を気にする方、日頃の疲れを感じている方などにお薦め。他では味わえないようなクジラを使ったオリジナルメニューを数多くそろえているので、クジラになじみのない方もきっと満足いただけると思う。駅からも近いので、気軽に立ち寄っていただければ」と呼びかける。
営業時間は17時~22時。ランチ営業は水曜・木曜の11時30分~14時。日曜定休。