立川燃商(立川市柴崎町6)は、災害で停電した際にも給油ができる「太陽光発電システムによる災害対応型給油所」システムを立川南サービスステーション(同)に設置、7月4日から稼働を開始した。停電時にも給油できる施設は、都内では4カ所目となる。
これは12年前の阪神大震災を契機に、災害による停電時に太陽電池やディーゼル発電など自家発電による給油設備の普及を目指して、1996年から国が助成事業として推進しているもの。
同社高久光一社長は「給油するには電力が不可欠。阪神大震災の時、支援ボランティアで現地に入り、動いている給油所、動いていない給油所がある中、手動で給油の経験もした。1リットル給油するにも重くて大変だった。ガソリンがあるのに使えない、緊急車両・復旧作業用車両も動かないという場面に直面したその経験が、災害に強い施設作りのきっかけになった」と話す。
今回設置したのは太陽光発電設備と蓄電池のほかディーゼル発電機。有事の際に緊急車両用に活用してもらおうと、関係諸機関に働きかけていく予定。同社では救命講習受講者も2人がいるほか、既設の井戸水も生活用水として使えるため「災害時のサポートステーションとして、地域に役立てれば」(同社)としている。
同サービスステーションは年中無休、24時間営業