武蔵野美術大学(小平市小川町1)は、「小平アートサイト2013“会いに来る美術”」を11月15日から24日まで市内で開催する。
同プロジェクトは、同大学の彫刻学科研究室と学生生活課が主体となって、日常生活で美術に触れる機会のない地域の人に美術を体感する機会を提供し、交流を深めることを目的に1988(昭和63)年に始まった。市と共同で毎年開催し、今年で27回目となる。
今年は「会いに来る美術」をテーマに、美術を非日常的なものではなく自然と目に入ってくるような日常に溶け込んだものとして「美術の方から歩み寄ってくる」展示を企画する。近年、学内展示が主となっていた傾向を見直し、市立中央公園や玉川上水緑道など野外展示を増やすとともに、屋内展示についても公民館やカフェなど地域の人が集う場所で行う初めての試みも。
同大学彫刻学科3年で同プロジェクトの総代表を務める原野さんは、「市民の生活空間に作品を置くことや、作品ガイドや来場者掲示板などの取り組みによって、地域の人が美術を身近に感じ、作品に正解を求めるのではなく、その人の感性で自由に鑑賞できる展示を目指している。小平の日常に美術が自然と溶け込む、美術が会いに来る思いを込めた」とプロジェクトにかける思いを語る。
市内の子どもを対象にしたワークショップやスタンプラリー、パフォーマンスのほか、QRコードを読み取って作家に感想を送る、紙面で作品制作の裏側を紹介する、来場者が書き込む掲示板を用意するなど、新しい美術の発見や楽しみ方を提案する企画を用意する。
各イベントの開催時間や場所などの詳細は、ホームページで確認できる。15日17時から小平市中央公園噴水横で行われるオープニングパーティーでは出品者も多く参加し、甘酒や豚汁の配布を予定する。