デザインを生かした仕事を生む「国分寺さんち」(国分寺市南町2)で「テン展」が4月27日から開かれている。
「国分寺さんち」は、「これからの仕事とデザインについて考える場所、地域と関わりながらデザインを生かした仕事を実践する拠点、地域の人、店、会社、団体などとつながるネットワークの結節(けっせつ)点」として6月1日にオープンを予定する。定員6人のシェアオフィスでもあり、これからの仕事とデザインを考える「しごととデザイン研究室」の拠点。また、中央線沿線に住む人、働く人、好きな人がゆるくつながる「中央線デザインネットワーク」の「国立本店」(国立市中1)、「西荻紙店」(杉並区)に続く3つ目の拠点でもある。現在「しごととデザイン研究室」メンバーとシェアオフィスの利用者2人を募集している(5月10日まで)。
デザインディレクターであり、日用品、店、住宅、展覧会、書籍などの企画、プロデュースを手掛け、デザインを生かしたさまざまなプロジェクトを立ち上げ育てる「プロジェクトファーム」という活動を行うシュウヘンカ代表の萩原修さんは「国分寺は実家の『つくし文具店』(国分寺市西町2)がある大切な場所。地域とデザインを生かしながらモノやサービスを生み出す拠点として、興味のある人たちが集まり交流することで新しい活動が始まると信じている」と話す。
同イベントは「10年間で生まれた10の物語」と題し、萩原さんが企画、プロデュース、ディレクションなどに携わった「かみの工作所」「コド・モノ・コト」など10のプロジェクトから生まれた30のプロダクトを物語と共に展示紹介し、関連する約100点の商品を販売する。「テン」は「展・店・10・点」を意味し、プロダクトを物語として読む展覧会と日用品として買う店の2つの形式で紹介する。
萩原さんは「『プロジェクトファーム』という仕事の仕方から生まれた『プロジェクト』のことを多くの人に知ってもらいたいと、10年を一つの区切りとして企画した。自分たちの思いを持って続けられるプロジェクトをつくり、できるところから始めて育てていくような仕事のスタイルを模索し試行錯誤を重ねてきた。デザインしたプロダクトの背景にある物語を読み実際に使ってみることで、デザインをより身近に感じてもらえれば」と意気込む。
全日「バー10」と題し、それぞれのプロジェクトに携わる人を囲んで交流会を行う。申し込み不要で、参加は「基本的には無料で参加者の持ち寄りにしたい」という。
開催時間は13時~19時。「バー10」は19~21時。5月6日まで。詳細はホームページで確認できる。