立川市子ども未来センター(立川市錦町3)芝生広場で9月16日から、演劇集団・風煉(ふうれん)ダンスによる野外劇公演「スカラベ」が行われる。
演劇集団・風煉ダンスは、座長の笠原真志さんと座付き戯作(げさく)者の林周一さんが1990年に結成。野外劇を得意とし、俳優たちが総出で作り上げる舞台美術と祝祭性の強い空間表現を特徴とし、現代社会への問いかけを秘めたストーリーを展開する。現在は、たちかわ創造舎を拠点に、野外でのパフォーマンスや、現代美術家・ミュージシャンとのコラボレーションも行いながら、日本各地で活動する。
「風煉ダンスの野外劇は一部の人たちからは日本で一番面白い野外劇と評されているが、野外劇の魅力をもっと多くの人に届けたいという願いを込めて、今回の公演を企画した。管理化が進む日本社会の中で、真に自由な演劇とは何か、自由な社会とは何かをダイナミックに訴えかけたい」と同劇団広報担当者は話す。
今回公演する「スカラベ」はカオスのような闇市場が舞台。でたらめな時を刻む時計台に住む権力者デラシネの前に、記憶を無くした糞玉男ワジローが現れるという物語。物語の中心人物であるデラシネは、バンド「メトロファルス」のリーダーである伊藤ヨタロウさんが演じる。劇中音楽は「渋さ知らズ」などで活躍するミュージシャンらがオリジナル音楽を作曲した。「街ごと舞台を作り上げる予定。劇中音楽も全て生演奏でお届けする。見る人をあっと驚かせるような劇場をお届けしたい」とも。
18時開演。一般料金は、前売り=3,500円、当日=4,000円ほか。中学生以下無料。チケットは同劇団ホームページや立川市市民会館(たましんRISURUホール)などで扱う。公演は同25日まで。