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立川北口の居酒屋「家偉族」、10周年記念で書籍出版 店主の生い立ちも

「家偉族(かいぞく)~kaizoku~立川本店」店主の上地努樹さん

「家偉族(かいぞく)~kaizoku~立川本店」店主の上地努樹さん

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 居酒屋「家偉族(かいぞく)~kaizoku~立川本店」(立川市曙町2)が2月26日、10周年を記念して書籍「貯金0円から『日本最大級』へ夢の舵(かじ)を取る! 奇跡の個人店」(みらいパブリッシング)を出版する。

231平方メートル・全172席 壁を外すと大広間に

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 同店は、立川駅北口前にある全172席の大型居酒屋。231平方メートルの店内は、可動式の壁で仕切り個室にできるほか、各個室の壁を全て外して150人までの団体客の宴会にも対応する。手作りの料理にこだわり、時間無制限飲み放題やお通しなしなど、独自のサービスを提供する。

 店主の上地努樹(うえちどき)さんは徳島県生まれ。幼い頃は祖父母と暮らし、15歳で俳優を目指して上京。夢を志しながら、30歳を機に飲食関連企業の正社員となり、9年間で国内外80店舗以上の新規出店に携わった。2015(平成27)年に独立し、仕事で縁のあった立川駅前に同店を開いた。

 チェーン店の居酒屋が軒を連ねる北口大通りで、貯金ゼロから大型店を立ち上げた上地さん。団体客のキャンセル料無料、ドリンクのスピード提供など、「お客さま目線」のサービスを提供し、商工会や法人会でも活動して地域に根差してきた。こうした経営が編集者の目に留まり「飲食店経営者や起業する人に参考になるのでは」と勧められ、飲食経営のビジネス書を書き始めた。

 しかし、コロナ禍になり状況が激変。宴会のキャンセルが相次ぎ、前年比9割減となるなど売り上げが激減し廃業の危機に陥り、一度は筆を止めた。上地さんは「クラウドファンディングや弁当販売などやれることは全部やった。当時は執筆どころでなく、クラウドファンディングの支援者に泣きながら自筆の礼状を書いた」と振り返る。

 アフターコロナを迎えて売り上げが回復した頃、別の編集者と出会い10周年を記念した一冊を書き上げた。「飲食店は店主の人生の結晶。自分も幼少期からの苦労があり、人の支えと経験が今の経営につながっている」と上地さん。「経営ノウハウとともに、波乱万丈な人生のエピソードをちりばめた」とも。

 巻末には、読者が書き込むことができる「羅針盤カード」を付けた。「心に羅針盤があれば、自分の身の丈にとどまらず大きな夢に向かって進むことができる。飲食店経営者から、店や会社のリーダー層、夢を志す人などに読んでいただければ」と呼びかける。

 仕様は四六判192ページで、価格は1,760円。

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