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立川・若葉町に「暮らしの保健室」 地元の看護師が開設、シェアキッチンも

左から「食堂オルガン」難波ゆかさん、「暮らしの保健室 とまり木」店主の尾崎多介代さん、量り売りの米粉クッキーを出店する「麒麟(キリン)カフェ」の今橋貴代さん

左から「食堂オルガン」難波ゆかさん、「暮らしの保健室 とまり木」店主の尾崎多介代さん、量り売りの米粉クッキーを出店する「麒麟(キリン)カフェ」の今橋貴代さん

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 「暮らしの保健室 とまり木」(立川市若葉町4)が若葉町団地バス停前にオープンして、9月8日で1カ月がたつ。

金曜・土曜に出店する「食堂オルガン」の酵素玄米定食

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 「暮らしの保健室」は、看護師の秋山正子さんが2011(平成23)年にイギリスのマギーズセンターにヒントを得て新宿区の団地の一角で始め、健康や介護、暮らしに関する困り事を気軽に相談できる場所として全国に広まっている。

 「とまり木」を開いたのは、医療機関や包括支援センター、訪問看護などに長年携わってきた看護師の尾崎多介代(たかよ)さん。10年前に「暮らしの保健室」の取り組みを知り、定年を迎えるに当たり、「どうせならやりたいことを」と一念発起。自宅近くの青果店跡の空き店舗との出合いをきっかけに、出店準備を始めた。

 尾崎さんは「病院では先生も忙しく、患者のその瞬間の状態しか見られないことも多いが、包括支援や訪問看護を通じて暮らし全体を見る大切さを実感した。健康、家族関係、介護など、ちょっとしたことでも悩まずに話せる場所にしたい」と話す。

 店内ではモーニングを尾崎さんが提供。ランチタイムはシェアキチンとして火曜~土曜に日替わりで店が営業。ランチプレートやパン、米粉クッキーなどを提供し、地域の人が食を通じて交流や相談ができる場を担う。

 メニューは、モーニング(700円=トースト・目玉焼き・副菜・ドリンク)、ランチプレート(1,300円)、自家製シロップジュース(500円)など。

 出店者の一人、「食堂オルガン」の難波ゆかさんは、4月に閉店した「カフェとフォトハウス イロノハ」(幸町)でキッチンを担当していた縁から尾崎さんと出会い、出店を決めた。「若葉町に根を張ったような尾崎さんの元に、子どもから年配者までいろいろな人が集まる面白い所。酵素玄米の定食を中心に、ホッとできて体が喜ぶごはんやスイーツを提供したい」と話す。

 「高齢社会に向けて、互いに支え合える関係や地域づくりの一助になれば」と尾崎さん。「今後は、子ども食堂や勉強会、健康に関するお話し会など、この取り組みに共感してくれる人たちと場を作っていきたい。気軽に立ち寄っていただければ」と来店を呼びかける。

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