くにたち芸術小ホール（国立市富士見台2）で5月15日、「アウシュヴィッツ－国立の子どもたちと分かち合えたもの」と題して中谷剛さんの講演会が開催される。国立市平和都市宣言10周年記念の一環。

　1966（昭和41）年兵庫県神戸市生まれの中谷さんは大学進学後、一人旅で東西ドイツ、板門店（韓国）などを訪問。1987（昭和62）年にポーランドとソ連を訪問し、初めてアウシュヴィッツを見学する。大学卒業後、医療用ベッドメーカーに就職し3年で退職。1991年にポーランドを再訪し、永住許可を得る。1997年ポーランド国立オシフィエンチム博物館（国立アウシュヴィッツ博物館）公式ガイド資格を取得。2006年には「ニューズウィーク」で特集された「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。現在、ポーランド在住。

　アウシュヴィッツ博物館には、ナチスドイツによるホロコーストで命を奪われた人々の大量の靴・子どもの服・髪の毛などの遺品の数々が今も残されている。「国立市の国立音楽大学付属高校合唱部が2006年と2009年に同地を訪れた際に、中谷さんに出会ったことがきっかけで今回の講演会が実現した」（国立市役所市民共同推進課）。

　当日は14時からの第1部で中谷さんが講演を行い、同校合唱部が訪問した際の博物館のビデオ映像とともに中谷さんが案内。15時30分からの第2部では中谷さんが同校合唱部OGとの対話を行い、会場からのアンケートにも答える。13時20分からはピアノ・バイオリン・クラリネットによるプレコンサートも予定。

　入場無料。定員300人（申し込み多数の場合は抽選）。申し込みはファクス（042-576-0264）、往復はがき、メールで受け付ける。応募締め切りは5月5日。