国立酒商組合が9月10日、「くにたち天神米」を使用した日本酒「谷保の粋」を限定発売する。
同酒は、国立酒商組合が石川酒造(福生市)の協力を得て開発した純米酒。同組合長の内山肇さんは、「国立市の農地は年々減ってきており、市内の水田、用水を守るために何かできないかと考えていたときに、国立の米で日本酒を造ることを思いついた。市内の酒屋も、最近の大型店の進出により売り上げが減少傾向にあり、オリジナルの酒造りで各店舗の販売増進につなげていけたらと思った」と話す。
使う米は、谷保天満宮(国立市谷保)でおはらいを受けた種もみで育てた「天神米」。内山さんは、「酒造元に必要な量の米を納品すればいいと思っていたが、米の等級の選別が必要なことが判明した。農家の方に御苦労をかけ検査していただいて、酒造りのできる米にしていただいた。初めてのプロジェクトだったため、勉強しながらの進行だった」と振り返る。「国立市の産業振興課にも協力いただき、7月末には関係者で試飲会を行うことができた。できあがった酒を飲んだ時はよかったと思った」。
販売するのは、720ミリリットル入り=1,000円(税別)・1600本と、1.8リットル入り=2,000円(税別)・800本。国立酒商組合加盟店で限定販売し、現在予約を受け付けている。
「おすすめは、冷や、ぬる燗(かん)。ワインを飲むようにゆっくり適量を味わっていただければ。これを機会にぜひおいしいお酒の味を覚えていただきたい」と内山さん。