立川駅北側の「立飛ホールディングスみどり地区」(立川市緑町3)で現在、1頭のヒツジと5頭のヤギが除草作業に励んでいる。
同敷地は、立飛ホールディングス(栄町6)が今年1月に落札した元国有地。ヒツジとヤギは、同敷地の草を食べて除草するため「那須りんどう湖 那須高原牧場パーク」(栃木県)から同社の総務部に期間限定で「出向」に来ているもの。着任は4月24日で、同敷地を囲む金網には「立飛ホールディングスみどり地区の草をいっぱいたべるしごとをしてください」と書かれた同社からの「委嘱状」も掲出されている。
現在、同地で働いているのは、「コンシェルジュ」を務めるコリデール種のヒツジのさとると、日本ザーネン種のヤギの八木みかん、どんぐり、りんご、チーズ、クッキー。昼夜問わず終日敷地内におり、約3万7000平方メートルの緑地を動き回りながら「仕事」に励んでいる。
立飛グループ総務部担当者は「機械による除草よりもエコにつながるため、ヒツジとヤギにお願いすることにした。ヒツジがヤギの面倒を見るイメージでコンシェルジュとして入ってもらった」と話す。
同地に隣接するサンサンロードでは、通りすがりに立ち止まって写真を撮ったり、動物たちの姿を眺めたりする家族連れや若者などの姿が多く見られる。IKEA立川に買い物に来たという夫婦は、「街の中でヒツジやヤギを見られると思わなかったのでびっくりした。草を食べる姿に癒やされた」と笑顔を見せた。
ヒツジとヤギの勤務期間は「草がなくなるまで」。