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小平市在住の三宅感さんが岡本太郎賞受賞 紙粘土による巨大壁画で人生を表現

三宅感さんと岡本太郎賞受賞作の「青空があるでしょう」

三宅感さんと岡本太郎賞受賞作の「青空があるでしょう」

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 小平市在住の三宅感さんが2月2日、紙粘土による4メートルを超える壁画作品「青空があるでしょう」で、「第19回岡本太郎現代芸術賞」岡本太郎賞に輝いた。

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 岡本太郎現代芸術賞は、美術家の岡本太郎の精神を受け継ぎ、自由な視点と発想で、現代社会に鋭いメッセージを突きつける作家を顕彰するため1997年に設立されたもの。

 今回は、485点の応募があり、23作家が入選。その中から岡本太郎賞(賞金200万円)1点、岡本敏子賞(同100万円)1点、特別賞(同50万円)1点が選ばれた。

 三宅さんは1983年群馬県生まれ。2006年に多摩美術大学を卒業し、小平市在住。受賞作は、「私の人生」をテーマとし、その途上に表れる夢、母体、子供心、自我、生活、仕事、誕生と死をキーワードとする七つのパートで構成されている。

 三宅さんは受賞作について、「3年ほど前に障害者の施設介助員と在宅ヘルパーの仕事を始めた。同じ頃子どもが生まれ、奥さんのお父さんが亡くなった。3者から受ける強いパワーを感じ、お前はどう生きるのかと問いかけをされたような気持ちになり、それを何とか表現したいと思い、制作に取り組んだ」と話す。

 審査を担当した、美術批評家で多摩美術大学教授の椹木野衣さんは「大きさがあり、切迫したものを感じる。太郎が触発されたメキシコの巨大壁画のような時の厚みがあり、色彩も生命力にあふれている。危険な力作」、美術史家で明治学院大学教授の山下裕二さんは「等身大の表現であるがゆえの圧倒的な強度がある」と講評する。

 入選・受賞作は、川崎市岡本太郎美術館(神奈川県川崎市)で展示中。開館時間は9時30分~17時。月曜(3月21日を除く)、3月22日休館。入場料は、一般=600円、高大生・65歳以上=400円。4月10日まで。

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