国立で人文学の学校「KUNILABO」夏期講座 トトロや原爆映画題材に

「KUNILABO」の講座の様子

「KUNILABO」の講座の様子

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 国立市内で8月、人文学の学校「KUNILABO(くにらぼ)」の夏期特別講座が開催される。

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 KUNILABOを運営するのは国立(くにたち)人文研究所。同研究所は大学教員と大学院生を中心とした人文学の専門家の知識を、哲学や文学、歴史学などを勉強したい市民とつなぎ、アカデミズムと市井の垣根を越えた知のコミュニティーを形成することを目指して発足。市民に専門家から直接学ぶ機会を提供する。

 夏期特別講座は、レギュラー講座(月1回、全4回)に出席するのが難しい人に2日間で受講できる機会を提供し、親しみやすいテーマでより幅広い層に人文学へ興味を持ってもらうことを目的としている。今回は2講座用意する。

 8月27日・28日の「『となりのトトロ』を読む」は、誰もが知っている映画を入り口に、作品を論じる楽しさを体験する講座。「引っ越し」「家族」「イメージの借用」「ローカル」の4つのポイントに触れながら、「となりのトトロ」の読み方を広げていく。講師は文芸・文化評論家の小野俊太郎さん。会場はシェアスタジオ「リトマス」(国立市東1)。

 同20日・21日の「女性像からみる原爆映画」では、「原爆の子」「ひろしま」などを取り上げる。「反戦平和」を訴える映画とひとくくりにされがちな原爆映画の映像と音声を丹念に観察することで、原爆症遺伝や朝鮮人被爆者などの社会問題に直面するごとに、原爆映画が既存の作品を作り変えてきた歴史を、映画の女性像をヒントに振り返る。講師は映像論の若手研究者片岡佑介さん。会場は「スペースコウヨウ」(中1)。

 同研究所代表で一橋大学大学院教授の大河内泰樹さんは「学びたいという意欲をお持ちの方であれば、どなたでも参加いただける。少し難しいかもしれないが、意欲のある中学生や高校生にも挑戦してほしい。この機会にKUNILABOの講座を体験していただければ」と呼び掛ける。

 開催時間はいずれも13時~16時。受講費は7,000円(1日2回、全4回)。定員20人。

※初掲時、内容に一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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