昭島駅南口の「イサナブルーイング ブルワリー&ロースタリー」(昭島市昭和町2、TEL 050-5327-9884)が9月から、自家醸造のクラフトビールの提供を始めた。
同店を手掛ける「イサナブルーイング」(昭和町2)代表の千田さんは、学生時代のコーヒーチェーンでのアルバイト経験と、旅先でのクラフトビールや醸造所との出合いをきっかけに、企業で働くエンジニアから転身。クラフトビールと自家焙煎(ばいせん)のコーヒーを提供する店として5月に同店を開いた。千田さんは「アルバイトしていたコーヒーチェーンの『コーヒーはコミュニケーションのツール』という考え方が好き。クラフトビールは飲み手と造り手の距離が近い。クラフトビールとコーヒーをツールに、人が集える場を作れたらと思った」と話す。
店舗面積は約14坪。通りに面した大きな窓から光が入る明るい店内には、カウンター、テーブル合わせて15席に加え、自家醸造ができるようビールの醸造設備をしつらえた。1年余りかかったが今年8月に醸造免許を取得し、間もなく昭島の深層地下水を使ったビール造りを開始。9月には自家醸造第1号のビールとなる「とりあえずビター」が完成した。「やっとビール造りのスタートに立てたことがうれしかった」と千田さん。「麦の香りを楽しめるようホップを控えめにし、落ち着いた苦さを楽しめるビールを目指した」という同ビールは好評を博し、10月上旬には完売。11月下旬に再販を予定する。
提供するクラフトビールは10種類。現在は自家醸造ビールとしてイングリッシュIPAの「サンダーバード」、ミルクスタウトの「ハーフボイルド」の2種類を用意するほか、千田さんが「飲みたい」と思った国内のクラフトビールを仕入れ、ラインアップ。S・M・Lの3種類のサイズで提供する。
コーヒーは、自家焙煎4種類(550円~)とホップ入りのコーヒー「ホップフレーバードコーヒー」(650円~)を用意。そのほか、ワインやウイスキーなどのアルコールや、昭島の深層地下水をビールだるに詰め、店舗内で炭酸水にした「あきしま炭酸水」(400円)などの提供も。
「野菜のビアピクルス」(390円)や「あきしま餃子(ギョーザ)」(490円)、「アジアンそぼろカレー」(890円)などのフードメニューや、焼き菓子やケーキなどのスイーツもそろえる(価格は全て税別)。
今後は「自分のビールのラインアップを増やし、クオリティーも上げていきたい」と千田さん。「『昭島といえば』と聞かれた時に当店のビールを挙げていただけるようになれたら」とも。
営業時間は17時30分~21時45分(ラストオーダー)、土曜・日曜・祝日は12時30分~。水曜、祝日の翌日定休。